王道3DダンジョンRPG最新作『エルミナージュ ゴシック 〜ウルム・ザキールと闇の儀式〜』プレイレビュー

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古き良き3Dダンジョン探索型RPGの代名詞ともいえる『ウィザードリィ』の流れをくみ、人気を博したタイトル、『エルミナージュ』。その最新章は……、硬派、厳粛、ゴシック!

(『エルミナージュ ゴシック 〜ウルム・ザキールと闇の儀式〜』 2012/5/24発売 PSP専用ソフト 発売元:STAR☆FISH)

●ストーリーが最新!
今回の『エルミナージュ』はナンバリングタイトルではなく“ゴシック”と新たに銘打たれている。そのためか、ゲームの核となる物語は今のところ従来の作品との関連性はない。これは新規参入者には抵抗なく、そして従来からのファンには新鮮な気持ちで打ち込む事ができるだろう。

そしてその名がかもし出す“雰囲気”がそのままゲーム内の至る所で存在感を放っており、プレイヤーを厳格な中世ファンタジーへと誘う。その濃密な退廃感のなか、冒険者となったプレイヤーは本作の物語を進めていく事になるだろう。

より深き闇に彩られた古の物語を……。

●キャラメイキングが硬派!
さて、この手のRPGいちばんの醍醐味(だいごみ)であり、最も心血を注ぎたい部分であろうキャラクターメイキング。自ら作り上げ、鍛えぬいたキャラクターには計り知れない愛着や思い入れが生まれるというものである。今回の種族&職業ラインナップを、筆者の感想を交えて下記にまとめてみた。

■種族■
人間
能力値は全てにおいて平均的。呪文に対する抵抗力が全種族中最下位。良くも悪くもない。
エルフ
知恵と信仰が高く、呪文抵抗値が全種族中トップ。そして長寿。魔法系職業はお手の物。
ドワーフ
腕力、体力、信仰が高く、知恵と敏捷(びんしょう)が低い。ガッチリ体型。
ノーム
信仰心が厚く、体力もある種族。肉体派僧侶。
ホートルット
敏捷と幸運の持ち主。盗賊といえばこの種族。
フェアリー
腕力と体力以外は高水準。体が小さく攻撃を食らいにくい反面、装備が制限される。短命。
ワービースト
幸運以外の能力が全て高水準であり、攻撃した相手を確率で毒状態にするとてもとても使い勝手の良い種族。犬好きにはたまりませんな! でも銀製品はキライらしいです。
ドラゴニュート
腕力と体力が高く、敵一列に攻撃できるブレスだって吐けちゃう戦闘のスペシャリスト!

■職業■
戦士
装備できる武器の幅が広く通常攻撃が頼りになる。
魔術師
攻撃系呪文のスペシャリスト。
僧侶
回復系呪文のスペシャリスト。霊体との戦闘では非常に頼りになる存在。
盗賊
戦闘後に獲得できる宝箱のワナ解除や、ダンジョン内の隠れた扉を見つける事があったりと、冒険には欠かせない職業。
錬金術師
補助呪文のスペシャリストにして、パーティー戦力の底上げになる“鍛冶” “錬金”が行なえる唯一の職業。
薬草師
薬箱片手にダンジョンへとおもむくパーティーのお薬屋さん。筆者は非常に頼りにしています。
司教
宝箱から獲得したアイテムを“鑑定”して、アイテムを使える状態に出来る唯一の職業。魔術、僧侶呪文両方覚えるが成長が遅いため、筆者の司教は酒場でお留守番です。
狩人
弓のエキスパート。盗賊ほどではないが、ワナの解除などもできる。状態異常の敵に強いらしい。
闘士
拳武器で敵に連続攻撃可能。筆者の前衛でいちばんお世話になっている職業。強いです。
遊楽者
タロットカードを引き、戦闘中に様々な効果をもたらすトリッキーな職業。

敵の攻撃呪文を反射する結界を張る事ができる職業。魔法系職業の転職先にいかがかな?
召喚師
モンスターと契約、召喚できる職業。こちらも転職先。
神女
ヴァルキリー。やりを持って戦う男子禁制の職業。僧侶系呪文も覚える。
君主
僧侶系呪文も覚える頼れるナイト様。

メイン武器二刀流と魔術師系呪文を駆使して戦うのじゃ!
忍者
レベルが高ければ高い程、敵に攻撃されにくく、又、敵を一撃で仕留めるでござる!

そして種族と職業の次にメイキング要素で欠かせないのがエクストラスキルだ! 致死ダメージを受けても1回だけ生存できる“食いしばり”や、ターン最後に全員を回復する歌を歌う“癒しの歌”など、どれも戦局を左右する有用なスキルばかりがそろっている! エクストラスキルの選択は、キャラ作成時と転職時にしか選ぶことができないので十分考えて選択してほしい!

更に! ほかのRPG作品とは一線を画すキャラメイクシステムがフェイスロード&スタイルロードだ! キャラクターアイコンや、ステータス画面などのキャラ表示画像を自分のお好みの画像でカスタマイズできるのだ!
フェイスロード=256色  48×48  BMP or PNG形式
スタイルロード=256色  272×272  BMP or PNG形式

上記の形式ファイルであればゲーム内で取り込んでくれるというので、筆者もさっそくやってみたぞ!

やばいですこれ超テンション上がります!w

さ、さて……。準備も整った事ですし、ダンジョンへ向かいましょう!
(そのほかにサウンドロードという好きなBGMを各所で流せる機能もあります。Lv上げのときなんかは気分転換に良いですね。)

〜冒険の流れ〜
キャラメイク→国王の御触れで謎の洞窟調査→何やら異変を発見、国王に報告→原因を究明すべく数々のダンジョン捜査へ

●ダンジョンが厳粛!
決して油断できない、されど抑えきれぬこの探究心。そこには、絶妙な戦闘バランスの基に成り立ち冒険者を誘惑して止まないダンジョンがあった。

今はこの洞窟の、どのあたりだろうか? もう少し探索すれば、なにか手がかりは見つかるだろうか……もう地図も残り少ない……。(※1)一度王国に戻って立て直すか? 洞窟内で掘り当てた武具強化用の鉱石。モンスターを倒して手に入れた経験値、お金、装備品。何よりこの洞窟内を、ここまで学習したデータ。ここで全滅してしまってはそれら全てが台無しになってしまう。
(※1 洞窟内のマップを表示するのには、消耗品の“魔法の地図”が必要。)

……だがまだ進める!
絶えずこのような葛藤の中、パーティーのライフライン(薬箱や回復)が危なくなると王国へと引き返しパーティーの強化と補充を済ませ、また洞窟内へと赴くのである。

なかなかストイックなのだが、これが実に楽しい。ダンジョン内では、直接メインシナリオの進行とは関係ないサブイベントも存在する。徐々に徐々に強化されていくパーティー、じわりじわりと広がる捜査範囲。そしてまた、不気味さを増してゆくダンジョン……。その辺りのシビアな難易度が、丁寧な緊張感と、爽快な達成感を味わわせてくれるぞ!

●BGMや全体の雰囲気が荘厳! まさにゴシック!
本作はダークな悲壮感をかもし出しながら、情緒あふれる荘厳なBGMで中世ヨーロッパ的ゴシックな世界観を見事に構築している。奇妙な物語を追い、不気味で寒気さえするダンジョンを捜査し、生還した冒険者を王国は威厳を持って迎え入れる。そんな世界観に、ついついのめり込んでしまうのだ。

丁寧で緊張感のある戦闘バランス、退廃的な世界観、フェイスロードやサウンドロードで自分なりの楽しみが生まれるメイキングシステム、加えて移動、戦闘などのオプション設定も充実。まさに、古き良き3DダンジョンRPGの最新作。

レビュー:ヒラノ課長

(C) 2012 STARFISH-SD Inc.

(ゲームレビュアー:katyo)