海外へ長期取材に「一人で行くとき」に持っていくもの / データの安全と最軽量を重視

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当編集部の記者は海外へ取材に行くことが多々あるが、長期取材で「電気がないかもしれない場所」に行くこともあり、そうなると持ち物の内容が異なってくる。電気がなくても仕事ができる環境を作らねばならず、さらに荷物量は最小限に抑えたい。

今回は、アジアやヨーロッパ、アフリカなどへ約1カ月間の取材に行くことを想定して、どんなものをどれくらい持っていくのか解説したいと思う。「電気がなくても仕事ができて荷物量も最小限」がけっこう難しいのだ。以下は、記者Aが長期海外取材旅行時に持っていくものである。
 
・記者Aが長期海外取材旅行時に持っていくもの
一眼デジカメ(GH2)、デジカメ予備バッテリー3個、デジカメアダプター、デジカメ用照明、SDカード16GB2枚、Eye-Fi SDカード8GB、SDカード32GB、メモリースティックPRO-HG DUO32GB、ノートパソコン(VAIO Z)、ノートパソコンアダプター、ワイヤレスマウス、マウスパッド、iPhone4S(SIMフリー)、新しいiPad32GB、iPod Touch64G、iPad充電ケーブル2本、USB充電型大容量エネループ2個、ソーラーパワー対応USB充電器、全世界対応コンセントプラグ、ニンテンドー3DS、ゲームソフト3本、盗難防止用警報機、ガイガーカウンター、100ドル、200ユーロ、1万円、ポケトティッシュ、ウェットティッシュ消毒タイプ、目薬2個、かぶれ用軟膏、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ1組、歯ブラシ、歯磨き粉、5カ国語対応会話ブック、ユーレイルパス、インスタントおにぎり、携帯用ごはんですよ、パスポート。
 
・とはいえ上記の物でなくてもいいもの
ニンテンドー3DS、ゲームソフト3本、インスタントおにぎり、携帯用ご飯はんですよ、ガイガーカウンターはいらないかもしれないが、今回は「すれちがい通信の調査」ということもあってニンテンドー3DSを所持。インスタントおにぎりは旅の序盤で食べてなくなるから荷物にならない。ガイガーカウンターも取材に使うが、必要がない場合はいらないだろう。
 
・着替えは持っていかない
着替えは持っていかず、現地で調達する。そうすることで荷物が極端に減るからだ。いままで着ていた服は、箱に入れて現地で入手した取材用のアイテムと一緒に日本に送るという。トランクスは捨てる場合もあるとのこと。一着でも着替えがあるとかさばるため、着替えの所持は邪魔なのだ。
 
・メモリーカードは大容量を避ける
今回は8GB、16GB、32GBのSDカードを用意した。本当は64GBや128GBのものを使用したいところだが、リードエラー(書き込みミス)によって画像データが破壊されてしまうと「場合によっては今まで撮影したデータがすべて消える」こともあるので、そういう事態になってもダメージを軽くするために、少ない容量のSDカードを使用している。

なによりも、こまめにパソコンにデータを移動させることが重要だ。よって、8GBのEye-Fiを使用し、iPod Touch64GBにデータを転送させることもしている。ただ、Eye-Fiはそれ自体にリードエラーの問題があり、それだけが心配である。
 
・ハードディスクは怖くて使用できない
今までは、デジカメで撮影したデータはパソコンや外付けのハードディスクにコピーしていたが、ハードディスクが壊れることも多々あり、それを考えると恐ろしくてハードディスクにコピーすることはできない。SSDまたはフラッシュメモリなどでないと、安心できないのである。なのでパソコンのストレージはSSDにしたし、予備のコピーもメモリースティックとiPod Touch64GBにしている。

つまり撮影が終わったらパソコンのSSDにコピーし、続いてメモリースティックにコピー、最後にiPod Touch64GBにコピーするのである。メモリースティックもiPodも容量に限りがあるので、重要な画像や動画だけコピーする。

パソコンにブルーレイドライブがあればディスクにコピーしてそのつど日本に送ってもいいが、ブルーレイディスクは思ったほど容量が大きくなく、使いづらい。そもそも、ドライブ付きのパソコンは重い。日本に送ったら「届かなかった」なんてこともよくあるので注意だ。
 
・ネットストレージを信用してはいけない
だったらインターネット経由でネット上のストレージにデータを移動させればいいんじゃないかと思うが、これをアテにするのは非常に怖い。日本にいるとわからないが、海外の通信速度は先進国でも異常に遅いことがある。よって、1日経ってもアップロードを完了できないことも多々あるのだ。
 
・どれだけ持ち物を減らして画像を守るかが重要
海外に長期の取材旅行に行く行為は、どれだけ持ち物を減らして画像を守るかが重要である。もちろん、二人組みでの取材であればストイックになる必要はないが、一人の場合は移動も取材も撮影も執筆も管理も何もかも一人でやらなくてはならない。

よって、こまわりがきく荷物量と「何があっても画像を守れる環境」がなくてはならないのである。今回は「取材旅行」に焦点をあてて解説したが、個人旅行で長期的に海外に行くにしても、荷物は少ないほうがいい。現地で買えるものは現地で買い、必要になくなったものは捨てるか送るか誰かにやる。これは記者の経験上の考えだが、荷物を多く持って移動すると良い仕事も楽しい遊びもできないし、なによりも犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性が高い。身軽がいちばんなのである。
 
・ショルダーバッグひとつにまとめられたら最強
すべての荷物をショルダーバッグひとつにまとめられたら最強である。背中にリュックを背負うと、それだけで移動範囲が狭まり、そして取材の行動レベルが落ちる。現地についてホテルに泊まらずそのまま深夜の夜行列車で他国に移動する際、荷物が多いと取材どころの話ではない。ショルダーバッグひとつにまとめられれば、ホテルにいけなくてもそのまま取材しまくれるのである。
 
Correspondent: Kuzo


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