韓国のコミュニティサイト「ガセンイドットコム」の掲示板に「韓民族がアステカ文明を建設」とのスレッドが立てられたところ、さまざまな意見が寄せられた。

 スレ主は、スペイン語専攻言語学者のソン・ソンテ教授は、言語文化を比較分析した結果、朝鮮半島にあった扶余(ふよ)や渤海(ぼっかい)などの国が滅亡した2度の時期に、国を失った韓民族が北に移住し、ベーリング海を渡ってメキシコに移り住んだという研究結果を発表したと紹介。

 特にこれまで、15世紀に繁栄したアステカ文明を生みだした人々がどこからきたのかについては謎とされていた。ソン・ソンテ教授の遊民アステカ文明建設説は、1200年前に韓民族が米大陸に移住したという説で、アジア・モンゴロイドの移住が1万年前だけでなく、それ以降も続いていたという点を強調している。また、アステカ文明と朝鮮文明の初期との類似性も指摘した。

 スレッドには、この韓国起源説に対して、反論する意見が見られた。

・「アステカ文明を生みだしたのがメキシコ人じゃないとしても、韓民族でもないだろう。漢民族やモンゴル人などがアステカへ渡って行ったと考える方が、科学的で理にかなっている」・「情けないね。韓民族がアステカ文明を作ったというより、遊牧民族がメキシコに渡ったと考える必要があります。もっと考えてみれば、すべての文明は、アフリカが起源」・「うん、これはあまりにも無茶苦茶。実際には韓国は北半球だから、シベリア方面の民族と多くの共通点があると考える方が腑に落ちる。韓民族は、ヨーロッパ、特に北方系ゲルマン人のノルマン人と共通点がいくつかあります。逆に、アフリカは中国へと連なる共通点があります。この教授が、アステカ文明を生みだしたのが私たちの民族と限定していることは問題だ」

 一方、ソン・ソンテ教授の説を肯定し、さまざまな論文を紹介する人や別の観点での意見が見られる。

・「『メキシコと私たち韓民族の共通点』『アステカ文明を建設した主体は韓民族』『メキシコに現れた私たちの民族の跡』などの論文もある」・「通説は通説で終えるべきです。そこに肉付けする瞬間、ナショナリズム的な理論になります。これは学問の発展の妨害だけなるだけです。 論議だけ呼び起こすこういう思考は、個人的な考えにすぎないとするべきです」

(編集担当:李信恵・山口幸治)