「靴下屋」などの販促物を企画。売れ筋を見極め、おすすめ商品を打ち出す

WOMAN’S CAREER Vol.85

タビオ株式会社 神野彩子さん

【活躍する女性社員】「靴下屋」の販促物・ツール制作に携わる神野さんのキャリアステップは?


■家族も、仕事も大事にして、これからも働き続けたい

「靴下屋」、「ショセット」など、6つの靴下専門店ブランドを国内で約270店舗、海外で7店舗展開しているタビオ。神野さんは入社以来、売り場づくりの提案や販売員の教育、カタログやPOPをはじめとした販促物・ツールの制作など、店頭での販促に携わってきた。
「売れ筋商品のデータやプレスの貸し出し情報、店頭での成功事例などから打ち出すべき商品を決め、全国の店舗に提案しています。その結果売り上げが上がるとうれしいですし、チームで商品の打ち出し方やディスプレー方法などを店頭に先駆けて考え、全国に広げていけることに面白さを感じています」

印象に残っているのは、7年目に提案した「しっとり絹のやさしいつま先五本指」の販促。タイツや靴下のインナーとして使えるつま先部分のみを覆う五本指靴下で、一見地味な商品だが、多くの販売員が接客や手作りのPOPで勧めているのを目にし、自身もタイツの下に履いてみると保温性の高さを実感。「お客さまにもっとこの商品の良さを伝えたい」との思いから全国共通のPOPを作り、全国の店舗で大々的に販促することを提案した。その結果、売り上げも上がり、現在では売れ筋商品の上位10位以内にランクインするほどに。
「目立たなかった商品が脚光を浴びるようになり、うれしく思いました。売れ筋商品をチェックするだけでなく、販売員さんたちが商品のどんなところに注目し、どのように勧めているのか、店頭では何が課題になっているのかなどを把握するという、経験から蓄積してきた視点を生かすことができました」

とはいえ、神野さんもすぐにこのような視点を得られたわけではなく、入社後しばらくは悩んだ時期があったという。当時任されていたのは、各店舗を回っての売り場づくりの提案や、販売員の教育、新規店舗のオープン準備を行うインストラクター。営業担当が売り上げなどをふまえて経営面からアドバイスを行うのに対し、消費者目線で売り場づくりをアドバイスする役割を担った。
「関西圏の5つのフランチャイズ店舗を任されましたが、経験豊富なオーナーさんや店長さんに半年間販売研修を受けただけの若輩者の自分が提案できるのか不安でした。営業担当にそれぞれのオーナーさんの性格などを聞いて会話を工夫したり、商品知識も身につけましたが、それでもどんな情報を提供すればいいのかわからず、2年くらいもやもやする時期が続きました」

要領がつかめてきたのは入社3年目、東京支社に転勤し、千葉・神奈川県内の20店舗を担当するようになったとき。関西での経験により、少しずつ店舗が求める情報がわかってきたとともに、理想の動きをしている先輩社員に出会ったことで仕事のやり方が具体的に見えてきたという。
「単に他店の成功事例を伝えるだけでなく、その店舗に入れるべき商品を店長さんと一緒に考えたり、商品の移動や売り場のレイアウト変更に一緒になって取り組むなど、店舗に入り込んで具体的なやりとりをしていることがわかり、自分もこんなふうに仕事をすればいいんだとやっと納得することができました」

それからは、売れるレイアウト・ディスプレーのパターンや社内の他店の成功事例、売れ筋商品の動向などをふまえた提案が徐々にできるようになり、オーナーや店長から感謝の言葉ももらえるように。その積み重ねの成果が、「しっとり絹のやさしいつま先五本指」の売り上げアップだった。

そして、7年目にはショップサポート推進室に異動し、全店舗のサービスを効率的に向上させる方法の一つとして考案された覆面調査の仕組みの立ち上げを担当した。
「調査を委託する企業とともに調査項目を決めることから始め、調査結果をふまえた販売員研修まで担当しました。ディスプレーの美しさや商品の補充状態、販売員のあいさつ、清掃など、約70項目を決めて調査したところ、販売員の対応がお客さまの満足度を左右しているという結果が。改善に向けた研修を行ったところ、研修の資料を店舗で利用したり、目標を決めて定期的にミーティングを行う店舗が生まれるなど、サービスに対する意識の高まりを感じ、手応えを感じました」

その後、1年半の産休・育休をへて、10年目の2011年10月からは販促POPやギフトBOXなど、店頭に置く販促物やツールの企画・制作をとりまとめることに。入社以来、一貫して店頭での販促に携わってきたが、経験を重ねたことで新たな目標も生まれているという。
「これまで携わった仕事は多岐にわたり、『自分は何でも屋だな』と思っていましたが、振り返ると、むしろさまざまな経験が蓄積されて、今やっと形になってきているように感じています。また、幸いにも今は社内での業務をさせてもらっているので、子育てをしながら働くスタイルに合っています。これからは、家族も仕事もどちらも大事にしていきたいですね。その一環として、オフィスにこだわらずに仕事ができる環境づくりも働きかけていきたいです。これまでの経験を生かして商品開発などにもかかわってみたいですし、やりたいことは尽きません」