現在開催中の第65回カンヌ国際映画祭に参加しないということは、次の3つの映像を見る機会を逃したことになる。

ワインスタイン・カンパニーがこの秋に全米公開される注目の3作品の映像を初公開したのだ。それはデヴィッド・O・ラッセル監督の『ザ・シルバー・ライニングス・プレイブック/The Silver Linings Playbook』に、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『The Master/ザ・マスター』、そして中でもNo. 1であろうクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者(原題:Django Unchained)』の3本だ。

『Ray/レイ』でアカデミー主演男優賞に輝いたジェイミー・フォックスが、タイトルにもある男"ジャンゴ"を演じたアクション西部劇。ジャンゴは奴隷という身から解放され、自分の妻を誘拐した農場主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)に復讐を誓う。全米では今年12月25日に、そして日本では2013年3月に公開予定だ。

ワインスタイン・カンパニーは映画祭で、『ジャンゴ...』の7分間の映像を初公開。ここにはタランティーノ監督の真骨頂ともいえる暴力シーンも含まれているほか、音楽も効果的に使われているようだ。すでにこの映像を見た映画関係者からは、次のような感想がツイッター経由で寄せられている。

「予告編を見たところだよ。とにかくショッキングだった」ジェイク・ホーウェル

「叫び声が一番あがったのは、『ジャンゴ...』だね。血まみれで、笑いに満ちていた。どうやらこれは、クリストフ・ヴァルツ(※1)の独壇場になりそうだ」<Twitch Film>

「ジャンゴは自分が読んだ壮大な脚本と同じくらいに素晴らしい。まったく、イカした奴だよ。奴隷からレッドネック(※2)殺しになったってわけさ。ジェームス・ブラウンの『Big Payback』を使ったのはアリだね」ローガン・ヒル

※1 ジャンゴと共にキャンディに戦いを挑むドイツ系の賞金稼ぎ(バウンティー・ハンター)、ドクター・キング・シュルツを演じている
※2 redneck、無学の白人労働者(外での労働で首が日焼けし、赤くなることから)、または田舎の偏屈者
   <軽蔑的な言葉なので使用を避けたほうがよいでしょう>

第65回カンヌ国際映画祭オープニング作品『Moonrise Kingdom』