ジョン・チャンソンの積極性は、KTTのプロ練習中でもうかがえる。ガードから立ち上がる練習でも、隙あらば極めを狙う

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16日(水・現地時間)、バージニア州フェアファックスのパトリオット・センターで行われるUFC FUEL「Korean Zombie vs. Poirier」。大会タイトルにある通り、メインイベントでは“コリアン・ゾンビ”ことジョン・チャンソンとダスティン・ポイエーによるフェザー級戦が組まれている。

ジョン・ジョーンズ、アンデウソン・シウバと並ぶUFCフェザー級”絶対”王者ジョゼ・アルド。WEC時代から数えて5度の王座防衛に成功し、その内容も右アッパーや飛びヒザ蹴りによる一撃KOもあれば、5分5Rをフルに戦い抜いてポイントメイキングによる勝利もあり、あらゆる試合展開において強さを見せている。

7月21日(土・同)にカナダで開催される「UFC149」にてアルドはエリック・コクとの世界戦が決定しているが、6月22日(土・同)にリカルド・ラマスと戦う日本の日沖発、同日フェザー級2戦目を行なうロス・ピアソンらと並び、チャンソン×ポイエー戦は、次期挑戦者争いに大きく影響を及ばす一戦。

チャンソンは韓国の合気道=ハプキドーとキックボクシングを格闘技のベースとするファイターで、思い切りのいい打撃とガードポジションからのサブミッションを武器とする激闘派。GLADIATOR、DEEP、戦極といった日本のプロモーションで活躍した後、WECへの切符を手にした。

2010年4月のWECデビュー戦ではレオナルド・ガルシアとディフェンス度外視の壮絶な殴り合いを繰り広げ、勝ち星こそ逃したものの、結果以上のインパクトを残した。さらに約1年後に訪れたガルシアとの再戦=UFCデビュー戦ではMMAでは珍しいツイスターによる一本勝ちを収め、王座挑戦経験のあるマーク・ホーミニックをワンパンチでマットに沈めている。

殴り合いにおける絶対的な強さと軽量級離れした攻撃力を有し、グラウンドにおいても試合をフィニッシュできるサブミッションを併せ持っており、UFCでの過去2戦ではその武器が存分に発揮された結果となっている。

一方のポイエーは2009年から米国のローカル大会でキャリアを積み、2010年8月よりWECに参戦。ライト級でダニー・カスティーロに判定負けを喫したものの、その試合がキャリア唯一の敗戦。フェザー級転向後、アルドの代役として出場したUFC125で、いきなり王座挑戦予定だったジョシュ・グリスピを撃破。その後も連勝街道を突き進み、UFCフェザー級で4戦4勝というパーフェクトレコードをキープしている。

身長175センチながら、185センチのロングリーチを誇り、さらにそのリーチを最大限に生かしたサウスポー&伸びのある左ストレートを武器とするポイエー。それでいて、ここ3戦では打撃の勢いがある相手に対してテイクダウンを織り交ぜつつ戦い、パウロ・ガーザにはダースチョークを、マックス・ホロウェイには腕ひしぎ腕固めを極めている。アグレッシブさの中にも技巧派ぶりを発揮するのがポイエーの真骨頂だといえるだろう。

決して完成度が高いとは言えないものの、それを補って余りある武器を持つチャンソン。対戦相手に合わせて戦い方をアジャストして12勝1敗という戦績以上に安定感を感じさせるポイエー。この試合においてどちらのスタイルが相手を上回るかもさることながら、アルドが王座を防衛すると仮定した場合、どちらのスタイルがアルド攻略の糸口になりうるかも試される試合になる。
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