日本政府は9日、中国・北京で13日に開かれる日韓首脳会談で、当初の予想とは異なり、従軍慰安婦問題の解決策を提示しないことが明らかとなった。9日付の朝日新聞の同報道を受けて、韓国メディアが相次いでこれを取り上げた。

 朝日新聞によると「日本政府は、現段階では韓国が具体的に何を求めているのか分からないと判断し、解決策の提案を断念することにした」という。

 韓国メディアはこの報道を受け、「従軍慰安婦問題、李大統領が改めて強調したが無視した日本」「愚かなのか無知なのか、日本は『慰安婦問題が分からない』」などと題して報じた。

 韓国政府は、今回の首脳会談で慰安婦問題の解決策を提示することを目標にしたが、日本は対応を留保した。これは、慰安婦問題に関して「人道的見地からの知恵を絞る」との野田佳彦首相の発言を覆すもので、韓国政府は反発していると説明。

 李明博大統領は昨年12月、京都で行われた首脳会談で「慰安婦問題はさまざまな懸案の中でも早急に解決しなければならない人道的な問題」と述べ、今年3月1日にも改めて解決を促した。

 一方、韓国の外交通商部は、「日本政府が慰安婦問題を厳重に受け入れ、真剣に解決策を出すのを待っている。日本政府が公式に問題解決を拒否する場合、次のステップとして、仲裁手続きを踏む」と明らかにした。

 韓国政府は、外国の著名な法学者と国際的な裁判官を中心に、韓国側の仲裁委員候補群を選定し、上半期中に選任手続きを踏むとみられている。仲裁は、当事国である日本が応じなければ裁判が成立しないという点で限界があるが、仲裁委員選任手続きが開始されれば、国際的な関心も高まり、日本を圧迫する効果があると伝えられている。(編集担当:李信恵・山口幸治)