“スカウター”搭載のARカーナビがヘッドアップディスプレーでパワーアップ 『カロッツェリア サイバーナビ』実車レポート

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パイオニアは、AR(拡張現実)を利用したカーナビ『カロッツェリア サイバーナビ』の新製品を7月下旬に発売します。前製品のナビ端末でのARナビゲーションに加えて、ヘッドアップディスプレー(HUD)を利用してドライバーのフロントガラス越しの視界にナビゲーション情報を映し出すという、さらにサイバーになった製品。発表会で同製品を取り付けた車に試乗してきたので、そのレポートをお届けします。

昨年発売された『カロッツェリア サイバーナビ』は、車載カメラがフロントガラス越しに撮影した実写映像に、ナビゲーション情報をリアルタイムに重ねてナビ端末上で表示する『ARスカウターモード』を搭載し、話題となりました。新製品では『AR HUDユニット』と呼ばれるHUDを追加。運転席のサンバイザーを外して取り付け穴に設置すると、ドライバーの眼から3m前方に90×30cm(約37インチ相当)の大きさでARのナビゲーション情報を表示します。より『ドラゴンボール』の“スカウター”に近づいてきましたね。

ルームミラーの前には車載カメラ
車載カメラはルームミラーの前に取り付けてあり、フロントガラス越しにドライバーの視界に入る映像を撮影します。

サンバイザー部分にHUDが取り付けられています
HUDはサンバイザー部分に設置。ドライバーからはフロントガラスの手前ではなく、フロントガラスの向こう側の3m先に映像が映し出されるように見えます。これは、夜の電車の窓で自分が窓の向こう側にいるように見えるのと同じ現象だとのこと。分かりやすいたとえですね。

車載カメラにナビ情報を重ねて表示する『ARスカウターモード』
ナビ本体には、実車映像の上空に緑のラインでルートを表示。右折や左折をする場合にはラインが折れ曲がって表示され、交差点までの距離は一目瞭然。ここまでは前製品でもできたこと。ドキドキしながら撮影用に助手席にも取り付けられたHUDをのぞいてみると……。

視界の先に緑のラインがクッキリ
出た! 視界の先に緑のラインがクッキリ浮かんで見えます。現在実用化されている車載のHUDはフロントガラスの下部に簡単な図形や文字を表示することしかできませんが、『カロッツェリア サイバーナビ』のHUDはレーザーを利用して高輝度、高コントラストな映像を映し出すことができるとのこと。

赤信号の場合は赤い「S」の文字を表示
表示される情報は最小限に絞り込んであり、矢印のルートのほかには目的地までの距離と向かう方向が左上に、左下にはルートの進捗状況や到着予定時刻、右上には走行するレーンの情報、右下には車間距離が表示されます。信号が赤になっている場合は、カメラが検出して赤い「S」の文字を表示。ナビゲーションに最低限必要な情報が、邪魔にならないように配置されています。

マップ表示も可能
リモコン操作により、マップ表示のモードにも切り替えられます。高速道路にも乗りましたが、その際には区間の渋滞情報、近くのサービスエリアなどの施設情報を表示するモードに自動で切り替わりました。

試乗した当初は撮影に夢中なのと興奮してHUDばかり見ていましたが、慣れてくると視界に情報が重なって表示されることに違和感を感じなくなってきます。うーん、未来人。ナビ本体のモニターを見る場合と比べて運転中に視点の移動が少なく済むので、安全面でも効果がありそうですね。

『AR HUDユニット』は、単体でも販売を予定。前製品ユーザーもソフトウェアをアップデートして『AR HUDユニット』を組み合わせることで、最新のARナビ体験ができるようになります。将来的には、スマートフォン向けのナビゲーションサービスと連携してHUDに情報を表示する、という提供形態の可能性もありそうです。今後の展開が楽しみですね。

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