去年は八百長問題のために中止となり、2年ぶりとなる春巡業が4月1日から始まっている。呼びものは鶴竜(26、井筒)が春場所で昇進を決め、史上最多となった6大関。しかし、仲間が一人増え、サバイバル戦も激しくなったと思いきや、現実はちょっと違う。

 5大関が君臨し、その中の一人、把瑠都が綱取りにもチャレンジしたこの春場所、果たして何番、手に汗握るような大関同士の潰し合いがあっただろうか。
 「先場所、今度こそ日本人力士の優勝を、と期待された稀勢の里は、いきなり2連敗するなど9勝するのがやっと。もう一人の日本人大関、琴奨菊も同じく9勝でした。琴欧洲に至っては8勝止まり。大関になるとホッとして気が緩むのか、昇進するときの勢いが止まってしまうんですね。大関同士の対決といっても、緊張感も何もない、番付が泣くような取組ばかり。協会主脳も、大関に上がるのはいいけど、そのあとのことを考えると頭が痛いとこぼしていますよ」(担当記者)

 こんな体たらくだから、“石を投げれば大関に当たる”といわれるような大量大関時代の到来を招いたともいえる。先輩大関たちがもっと大関らしい技量を発揮していたら、このわずか4場所で3人、合わせて6人もの大関ができるはずがないのだ。
 先月28日の大関伝達式で鶴竜は、「お客様に喜んでもらえるような相撲を取れるように努力します」と口上を述べたが、期待にどこまで応えられるか。大関の給料は三役より65万4000円も高い234万7000円。クンロク大関でのうのうとしていると、「月給ドロボー」とヤジられるのがオチだ。