マーク・ヘンリーに習ったステップを生かし、打撃とテイクダウンの融合を試そうとした漆谷康宏だったが、人数が多くスパーのスペースが小さくなり、また相手の動きが雑だったことが災いしたか、納得いく動きはできなかった

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26 日(木・現地時間)、ニュージャージー州南部から、再びニューアークに拠点を戻した水垣偉弥、日沖発、漆谷康宏、北岡悟、久米鷹介、伊藤健一の一行。この日はNYCのヘンゾ・グレイシー柔術アカデミーで行われたMMAトレーニングに参加した。午前10時練習開始ということで、その前にアカデミーに到着したJMT勢だが、いつまでたっても練習が始まらないばかりか、参加者も2人しか集まっていない。

「ブラジリアン・タイムだ」と笑うホーウス・グレイシーやジャマル・パターソンらが、トレーニング開始の声を挙げた頃には、時計の針は11時近くを指していた。

ウォーミングアップ後は、軽量級と重量級で階を分けて行われたプロMMAセッションへ。最軽量の漆谷康宏は前日の夜まで特別レッスンをしてくれたマーク・ヘンリーの教えを実践しようと試みた。米国出稽古紀行、ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミーで汗を流した漆谷に、そのMMAトレーニングの模様を振り返ってもらった。

――ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミーで、MMAトレーニングを行いました。米国でMMAトレといえば、スタンドの打撃からテイクダウンまでをボクシンググローブをつけて行うシュート・ボックスが定番となっていますが、今日のヘンゾのところもそうでした。

「日本でもやっている練習で、グラウンドで1発、2発殴って終りという感じで。特に違いはないのですが、外国人選手とやると軌道が違ったり、雑なのに最後に一発当ててくるという感じで勝手が違います。

巧いという感じではないのですが、パワーでやってきて……。今日は人数が多くて、足を使ってさばくのが難しかったですね。マーク・ヘンリーに教えてもらったことにチャレンジしたのですが、できなくて……。もちろん、すぐにできるようになるものじゃないんですが、日本でしっかりと練習してモノにしていきたいです」

――習ったものをすぐに試してみたということですね。

「今までは打撃とテイクダウンが別々だったのが、こっちのMMAは打撃のなかにテイクダウンを織り交ぜるという形なので、トライしたのですが上手くいかなかったです。ちょっと、雑な打撃だったのですが、それでも上手くいかなかったです。胸を押してテイクダウンというのは、上手く打ってくる人間にもできなかったので、まだバラバラなんでしょうね。

正面に立たないで動き、テイクダウンを混ぜていこうと思ったんですが、ダメでした。マークに教えてもらっていたときは、凄くしっくるくると感じたのですが、やはり広い場所で試してみたいです」

――スパーでは成果がなかなか見られなかったということですが、ウォーミングアップのシャドーなど、マーク・ヘンリーの教えを受けて変化したと思いますか。

「習った動きを意識して、やっています。ステップは進化するんじゃないかっていう気はします。そのあとのケージのなかでグラウンドのスパーは、柔術の黒帯の選手がガツガツとこなかったけど、強かったですね」

――重い方のスパーを見ていると、ホーレスやイーゴーは決して、柔術でトップ中のトップという結果を残していないにも関わらず、やはり組み技は強くヘンゾ・グレイシーらしかったですね。

「僕らの方には、それほど強いっていう選手は含まれていなかったです。寝技ができて、スタンドは振り回すっていう感じの選手が多かったので、あまりUFCで当たるだろうなっていうスタイルではなかったです。UFCになると、ああいう打撃のレベルの選手はいないと思います」

――今回の出稽古旅行で一緒だったメンバーと、帰国後も練習する予定などはありますか。

「まだ、詳しく話していないですけど、やりたいと思っています。もう、BJと戦うことはないかなって思うので、勝村選手のところのグラウンドスラムで、水垣君と練習してみようかなって。水垣君が大沢ケンジのHEARTSに来てもらうのも有りかと思います。

日本はリングじゃないですか? だったら金網で戦おうとしている人間と練習しないとダメですよね。距離感、エルボー、全く違うものですから。水垣君はまだ、組んでいないけど見ていて強そうなんで、やってみたいですね。デカいヤツとも、ガンガンやっていましたしね。この旅の目的の一つは、普段練習していない日本人選手と交流できるってこともあったので、ぜひ帰国後も一緒に練習を続けたいです」
インタビュー元記事はコチラ

■北米出稽古紀行
水垣偉弥@マーク・ヘンリー地下ジム
久米鷹介@ATTアトランタ
伊藤健一@Cooler
日沖発@アリアンシ柔術
漆谷康宏@ATTアトランタ