スキルアップに励んでいるのに、なかなか成果が出ない。どうして努力が結果に結びつかないのだろう。そんな風に思っているビジネスパーソンは少なくないのではないか。
 『できる人は満員電車に乗らない』の著者・松尾昭仁さんは、書籍の中で報われない努力をやめて、最小の労力で最大の効果を出す方法を伝授する。では、どうして私たちは「報われない努力」をしてしまうのか? そして報われる努力とはどのようなものなのか?
 松尾さんへのインタビュー、今回は後半戦だ。

■努力や勉強が報われるものか見極めるためには?

―今、自分がしている努力や勉強が報われるものであるか、そうではないものであるか。これを見極めるためにはどうすればいいのでしょうか。

「その勉強が自分の仕事の役に立っているかどうかですね。社会人の本分は、働くことです。だから、仕事をしないといけないんです。学んだことをアウトプットしてビジネスに活かさない限りは、成果として表れません。例えばフランス語を学んでも、使う機会がなければ意味はないですよね。フランスとの貿易の仕事をするとか。そういった形で技術をフルで生かせるようにならないと時間の無駄とも言えますよ。アウトプットを生み出さない努力は努力じゃないですよ」

―今、している努力が自分に生きるかどうか、判断するための方法を教えていただけますか?

「一度どこかで自分を冷静に見つめてみるのがいいでしょうね。その努力が今の仕事の為になっているか、お客さんの為になっているかどうか。もし、何の為にもなっていなかったら勇気を出して撤退してください。始めるとズルズルと続けてしまう人も多いと思いますが、誰のためにもなっていないのであればすぐにやめるべきです」

―松尾さんご自身の中で、最も力を注いだ努力はなんですか?

「いろいろ努力はしましたが、やはり文字を書くこと。文章力を上げることですね。特にサラリーマンは報告書や提案書を書く機会が多いですし、このネット時代ですから、外向けに文章を発信することもありますよね」

―文章力をつけるために、具体的にしたことを教えていただけますか?

「とにかく書き続けることです。たくさん書くことが大事です。また、ここで大事なのがその文章を不特定の第三者に見せることです。今ならフェイスブックやツイッター、ブログがありますから、そういったところに掲載する。そうすると変な文章をアップできないですよね」

―そうしたことが、こうした出版にもつながっていくわけですよね。

「そうなんですよ。あと、何より大事なのが批判を恐れないこと。自分の文章や
主張を発信するということは同時に批判が来る可能性もあります。でも、全員に好かれる文章なんてありませんよね。だから、批判されてもかまわないという姿勢を取ることです。よく考えてみれば、批判される人と批判する人、どちらが影響力あるかというと批判される人ですよね。」

―確かにそうですね。本書のタイトルの『できる人は満員電車に乗らない』も賛否両論あがりそうです。私自身はこの『できる人は満員電車に乗らない』というタイトルを見て、自分だけ満員電車に乗らなくても大丈夫かなという怖さがあるんですよ。

「そう思う人も多いでしょうね。でも、成功者は少数派なんですよ。人と違うことをする勇気がある。人と同じことをすれば、その何倍も努力しないといけませんが、実は人と違うことであれば努力は少なくてすんだりするのです」

―本書の中で、これは是非やって欲しいというものはありますか?

「一番は『主語をIからYOUに変えてみる』こと。主語を『I』にして自分の主張ばかりすると、相手は『お前のために俺は生きているわけじゃない』と思うんですよ。だから、相手のことを考えて、相手が喜ぶ行動を取るのです。自分のことを大事にする人を嫌いになる人なんていないですよね。だから自分じゃなくて、あなたを主義においてどうすれば相手が喜んでくれるのか考えると、最終的に自分に返ってくるんですよ」

―本書をどのような方に読んで欲しいと思いますか?

「頑張っているけれど、いまいち報われないなと思っている人ですね。どうして自分が空回りしているのか、この本を読んで自分の努力のどの部分が的外れだったのか考えてみると良いと思います。報われない努力は勇気を出してやめることが大切で、努力が報われるという小さな成功体験を積み重ねていくことが重要だと思います。成功者は成功体験をどんどん積み上げていっているから、常に発展途中なんですよ」

―つまり、成功には完成形がないということですね。

「そうなんです。成功者はどんどん次のことを考えて、広げていきます。上手く努力をしている人は、努力をやめないんですよ」

―では最後に、インタビュー読者の皆さんにメッセージをお願いします。

「『新刊JP』を見ている方々は非常に勤勉で頑張っている人たちだと思います。でも、どうせ頑張るのであれば、報われる努力をしましょう。この本がそのきっかけになったらいいなと思います」

(記事/新刊JP編集部)



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