美容整形を目的に韓国を訪れる人も(写真はソウル市内=本文とは関係ありません)

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美容整形が盛んと言われる韓国だが、データでも裏付けられた。国際美容整形外科学会(ISAPS)によると、韓国は人口比で見ると世界一の「美容整形大国」になるとの調査結果が出たのだ。

1000人当たり16人が、美容整形を受けている計算となる。背景には「K-POP」ブームで、人気アイドルのようなルックスを手に入れたいと考える人が増えているとの見方もある。

スターの写真を手に、目や鼻の形を同じようにしてほしい

ISAPSの2010年のデータによると、美容整形の件数が最大だった国は米国で、4位に日本、8位に韓国となっている。しかし人口ベースの割合では韓国が首位、2位にギリシャ、3位イタリアと変わる。日本は8位だ。

美容整形には、脂肪吸引や豊胸、二重まぶたへの矯正といった外科的な手術を伴うものと、しわの改善に使われるボトックス注射や、ヒアルロン酸注射のように手術を必要としない施術がある。韓国の場合、外科手術を伴う整形の件数は36万1988件、手術を伴わない整形は40万8925件となっている。英エコノミスト誌電子版の2012年4月23日付記事によると、市場調査会社「トレンドモニター」2009年の調査では、韓国の首都ソウル在住の女性の5人に1人は、美容整形を受けているとした。

これほど整形が浸透している理由は何だろうか。4月24日付の英大衆紙「デイリーメール」電子版「メールオンライン」は、K-POP人気の影響を挙げている。美容クリニックを訪れる人はあこがれのスターの写真を手に、目や鼻の形を同じようにしてほしいと医師に頼むそうだ。

一方で同紙は、韓国教育省が2011年、高校生を対象に安易な美容整形に注意を促す冊子を配布した点に触れた。そこでは、ひとりの女性が「中毒」にかかったように美容整形を受けた結果、顔面がひどくはれあがったまま元に戻らなくなってしまった事例が紹介されているという。

空港送迎付きの「美容整形ツアー」

しかし同時に「美容整形で容姿に自信がもてるようになるなら、悪いことではない」と考える風潮もあるようだ。近年では、日本からも施術を受けるために韓国を訪れる人が少なくない。インターネットで検索すると、日本語で作成された韓国の美容クリニックのウェブサイトがいくつも並ぶ。中には「美容整形ツアー」を提案し、韓国を訪れた日本人患者をクリニックのスタッフが出迎え、施術後には空港まで見送るといったところもある。

韓国当局は医療を観光の目玉と位置付けている。韓国観光公社のサイトをみると、健康診断やがん治療、不妊治療と並んで美容整形も「高い技術力と長年の経験」をアピールしている。