パレルモのマウリツィオ・ザンパリーニ会長と、ラツィオのクラウディオ・ロティート会長、2人の会長が同じ運命を共有することになった。マーケットにおける取引に規則違反があったとして、職務停止処分となったのだ。

ザンパリーニ会長はMFハビエル・パストーレやMFアフリイェ・アックア、DFミシェル・モルガネッラ、MFカリム・ラリビ、DFクリスティアン・メリンテの獲得に違反があったとして1年間、ロティート会長はFWマウロ・サラテとFWフリオ・クルスの獲得に不正があったとして10カ月、それぞれ処分が科されている。

選手のチェックに外部の会社を使用することや、イタリアサッカー連盟(FIGC)が認める形で代理人に委託しなかったことなど、ザンパリーニ会長の処分は複数の規則違反があったが、すべて選手の獲得に関するものだ。

ザンパリーニ会長とともに、当時パレルモのスポーツディレクターだったワルテル・サバティーニ氏や各代理人も処分対象とされていたが、それぞれ無罪となった。一方で、パレルモには8万ユーロ(約850万円)の罰金処分も科されている。ザンパリーニ会長は次のように語った。

「だったら、セリエA・Bの全クラブが処分になるはずだ。(FIGCのジャンカルロ・)アベーテ会長だけがリーグをやることになる。とにかく、私が従事していたのではない。代表取締役と秘書が動き、我々会長というのはサインをするだけだ。いずれにしても、誰も不正などしなかった。少なくとも10年前からすべてのクラブがやってきたように、我々も動いてきた。だから、これからすべての会長たちが処分を科されることになると思っているよ」

ロティート会長については、2009年夏のサラテとクルスの獲得に際し、仲介役となった2つのクラブとの関係が問題となった。サラテ獲得には「プルリエル・リミテッド」社に200万ユーロ(約2億1000万円)以上の手数料が支払われ、クルス獲得にはオランダの「Van Dijk B.V」社に、やはり200万ユーロ以上の手数料が支払われている。ラツィオにも8万ユーロの罰金処分が科された。