大分県と高知県で30度超えの真夏日となった24日の日本列島。東京でも5月下旬のポカポカ陽気となった。

 快適な気候と引き換えにやってくるのが、体臭ケアの問題。長年、体臭・多汗治療の診療に携わってきた五味クリニック院長の五味常明氏に、その対策法を聞いた。

 五味先生によると、ワキや足裏のニオイがキツイ人は真面目な人が多いという。そうした部分は、緊張すると汗をかきやすいためだ。このように、体臭にはメンタルも大きく関わってくる。

「汗は抑えようとするとどんどん出てくるから、開き直ると汗も足のニオイも抑えられる。でも、それだけでは不安という場合には消臭剤が豊富にあるのでそれを使えばいい。あと、足の角質は細菌のエサとなるアカの供給源なので、こまめに取り除きましょう」

 ワキガに関しては、「努力しても治せない」とキッパリ。

「ワキガはワキの皮膚の下にあるアポクリン腺という特殊な汗腺が原因なんだけど、日本人には少ない。でも、欧米に行ったらほぼ全員ワキガ。だから、欧米で悩んでいる人はいないんですよ。ワキガは体質だから、努力しても治せない」

 それでも治したい人は、手術してアポクリン腺を取り除く方法などがある。

「汗が多い場合は、ボトックス注射で汗の量を抑えたり、女性ならばワキ毛ごと毛穴を焼いてしまうとか。あとは優秀なデオドラント剤がたくさんあるので、まずは自分のワキのニオイの強さを知って、それに合ったデオドラント剤を使う。自分のニオイのレベルを知る一番の方法は綿棒での耳掃除。溶けたキャラメルみたいなら強度のワキガ。それなら、軟膏やスティックタイプで患部に直接塗るタイプがいいでしょう。綿棒が湿ったようになる軽度や中程度の人であれば、スプレー式やアルコールが含まれたウェットシートでいいでしょう」

 さらに若者は、「疲労臭」に気をつけた方がいいという。徹夜続きなどで疲れたときにするアンモニアのようなニオイがそれだ。

「体が疲れてくると体の中にアンモニアができるんだけど、通常は肝臓でアンモニアを尿素に分解するオルニチン回路が働いて、腎臓から尿として排泄する。ところがすごく疲れたり、疲れをためるとアンモニアの酸性が強くなって、オルニチン回路の処理が間に合わなくなる。結果、アンモニアが汗に含まれてしまってニオうんですね。年齢にかかわらず、疲労が蓄積してくれば疲労臭は出ます。さらに、会社に入ってお酒の付き合いが多くなって肝臓が疲れてくる。オルニチン回路は肝臓にあるので、飲酒が増えると血中にアンモニアが蓄積され、汗として排出されてクサくなる」

 対策としては、「お風呂にゆっくり入り、乳酸を排出すること」が重要。クエン酸も疲れに効くため、酢の物を取ったり、朝に黒酢を飲むのもいい。オルニチンが大量に含まれるシジミは、飲んだ翌朝にも効くという。

(取材/頓所直人、興山英雄)

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