気鋭の漫画家が描くツンデレなアンドロイド少女

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 平成デジタル世代の最先端を行く漫画家、高畠エナガ氏初の単行本『Latin 高畠エナガ短編集 1』(集英社/刊・定価630円<税込>)が4月25日に発売された。
 高畠氏は1989年生まれ。2008年、『我が家が一番!』でデジタルコミック大賞準大賞に入選し、評論家からも高い評価を得た。

 高畠氏は、2011年10月に集英社スーパーダッシュ&ゴー!創刊号でデビューし、読み切り連載を続けている。タイトルの通り、この短編集は「スーパーダッシュ&ゴー!」「ジャンプSQ.別冊付録」に掲載された同氏の作品を収録。
 表題作『Latin』は、壊れかけのアンドロイド・ラテンと少年の奇妙な同居生活を描いたドラマだが、目を引くのはアンドロイドであるラテンの表情の豊かさだ。
 この作品では、ケンカばかりの二人が生活を共にしていくなかでラテンが愛していた家族に捨てられたこと、共働き出会った両親に代わって少年を育てたアンドロイドもまた突然捨てられたことなど、互いの心の傷を知り、心を通わせていく様子が描かれている。その時々で見せるラテンの表情が、たまらなくかわいい。
 ケンカの時の気の強い表情や、ふと弱さを見せた時の顔、少年に惹かれ、恋する表情などは男ならキュンとくるはずだ。
 そして何よりも衝撃的なクライマックス。
ある日ラテンの前に、彼女を捨てた家族が現れ、家に戻ってきてほしいと懇願するのだが…。

 この他にも、機械文明と自然の対立を描いた『雪原のネストーレ』、人に化けた猫ばかりが住む家に下宿することになった少年と猫たちとの交流を描く『猫又荘の食卓』など、それぞれ趣向の異なる4作を収載。卓抜したアイデア力や画力など、気鋭の作家として注目される高畠氏の作品の魅力を存分に味わうことができる。

 4月25日発売のスーパーダッシュ&ゴー!6月号では、いよいよ集中連載作品『100-HANDRED-』がスタート。
 高畠氏がこれからどのような作品を残していくのか。今後の活躍が期待される。
(新刊JP編集部)


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