スラっと背が高く、柔らかい語り口が特徴的な作家・本多孝好氏。見た目同様に作風も「穏やかで繊細」といった印象を持つ人も多いでしょう。第132回直木賞候補にノミネートした『真夜中の五分前』をはじめ、『MISSING』『イエスタデイズ』など、「生と死」をテーマにした丁寧な作品を書き続ける本多氏。しかし、最新作の『ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1』では、新境地の開拓に挑戦したと言えます。

 同作の売り文句は、「新感覚アクション巨編」。書籍の帯におどるこの言葉は、これまで本多作品を読んでいた人には、多少の違和感があるでしょう。

 登場するのは、裏世界で生きる特殊能力を持った4人の若者。彼らは、「驚異的なスピードで動く」「遠距離の音も聞き分けられる」「見たものすべてを記憶する」といった力を持ち、同じ施設で育ったことから兄弟のように生活していました。

 彼らはある理由から大物政治家・渡瀬のために働くことに。ある日、渡瀬から下った命令は、政治家・大曾根の娘で、家出中の悠里を探せというものでした。悠里はあるファイルを持ちだしており、それを手にすることで大曾根を失脚させることができるのです。いつもなら特殊能力を駆使して簡単に進められる任務も、今回はそうもいきませんでした。キャバクラ専門のスカウトマンやアダルト系出版社の社長、そして謎の殺戮集団「アゲハ」が現れ、事態は複雑なものになっていくのです。

 同作では、人気漫画家・田島昭宇が装画、挿入イラストを担当。新感覚アクションの世界観を盛り上げています。無駄な言葉なくテンポ良く進む展開に、「あっという間に読み終えた」という声が聞こえてきそうです。



『『イエスタデイズ』の本多孝好氏が新感覚アクション巨編に挑戦』
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 出版社:集英社
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