22日の第34節シエナ戦で、ウルトラスの暴動により試合が一時中断したジェノアに、2試合の無観客試合処分が下された。今季の残り2試合(5月2日の第36節カリアリ戦、13日の最終節パレルモ戦)で、ジェノアのサポーターは試合を見ることができない。ジェノアがファンの前でプレーできるのは、来シーズンからとなる。

また、イタリアサッカー連盟(FIGC)の検察は、今回の件に関して調査を開始することになる。ジェノアの選手たちや幹部が対象となるだろう。イタリアオリンピック委員会のジャンニ・ペトルッチ会長は、「昨日はカルチョの歴史における黒い歴史の1ページとなった。ユニフォームはクラブの歴史を代表している。FIGCがどうするか、見てみよう。ルールがあるのだし、適用されるだろう」と話した。

一方、ジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長は、ウルトラスに対して厳しい言葉を突きつけるとともに、『ラジオ・アンキーオ・スポルト』で次のように話している。

「(ユニフォームを脱いだのは)本当に最悪の事態を避けるための良識だった。ピッチに人が下り、爆竹も投げ込まれていたんだ。警察からユニフォームを脱ぐなとは言われなかった。騒動を起こしたいのではない。私はただ、彼らにユニフォームを渡したら、別のユニフォームで代用したと言っているんだ。彼らを落ち着かせるために、プレゼントするということだよ」

「こういった人間がいる世界で投資を続けることが役に立つのか、考えてしまう。このような見世物の前では無力なんだ。私は、続ける価値があるのかどうかを考えなければいけない」

いずれにしても、ジェノアは18位レッチェと勝ち点1差となっており、降格の危険がある。プレツィオージ会長は次のように続けた。

「前進しよう。トライする義務があるのだから。まだ降格したわけではない。もちろん、こういったプレーを続けていれば、降格の怖れはある。だが私は、何かが変わると信じているよ。力を出せると思っている。そして降格したら、昨日のイングランドでは拍手が送られたが、我々が拍手されることはないだろう。そういう文化ではないからだ」

チームは23日、25日のミラン戦に向けてミラノへ出発。ルイジ・デ・カーニオ新監督が指揮を執ることとなる。ジェノアはインテル下部組織の練習場を使用する予定で、ジェノアの要請をインテルが受け入れた。