原作を持たないオリジナルアニメが注目された2011年。『魔法少女まどか☆マギカ』『TIGER&BUNNY』など、特大ヒットとなる作品が複数出た。

 しかし、今年に入ってからオリジナルの本数はぐっと減り、代わって目立つようになったのが、ゲーム原作のアニメ。今期だけでも『クイーンズブレイド リベリオン』(原作はゲームブックと呼ばれる本を使ったアドベンチャーゲーム)といったアニメに加え、すでに放送されている『カードファイト!! ヴァンガード』シリーズ(原作はカードゲーム)や『プリティーリズム』シリーズ(原作はアーケードゲーム)といったアニメも、タイトルをリニューアルし続投。

 さらに、注目したいのはソーシャルゲーム(以下、SNSゲーム)と呼ばれるオンラインゲームを原作にした『戦国コレクション』。

「登録会員数が250万人を超える『戦国コレクション』は、それだけの“原作ファン”を抱えているともいえるので、巨大なコンテンツです。しかも、アニメ絵のキャラクターがウリである同作は、かなりアニメ化の道筋が見えやすい作品だったといえるでしょう。また、この作品にからんでいる制作会社は、キャラクターの版権管理に長けた企業です。今後、アニメで得た新しい客に対して、さらに多メディアで商品を提供していくと思われます」(大手映像メーカー・営業担当)

 一方、こうした原作の多様化について、出版社からは危機感を募らせる声も出ている。

「原作ファンの存在やメディアミックスによる相乗効果は売り手にとって魅力的なので、原作コンテンツに対するニーズは今後もなくなりません。しかし、ライトノベルやコミックとはまったく違う、SNSなどの“原作第三勢力”の存在は無視できない大きさになってきました。特に、課金プレイが可能なSNSゲームはファンの囲い込みと中毒性が高く、アニメから入ったユーザーが逆に大量に流入しています。われわれ出版社としては、そのSNSゲームをさらにノベライズするなど、手を組むことを考えていかないといけません。ただ、現状では未成年者に対する課金が社会問題化しており、SNSゲーム自体が今後どうなるかわかりません」(大手ライトノベルレーベル・編集者)

 今後もSNSゲームとアニメの関係は注目に値するだろう。

(取材・文/西中賢治)

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