【GOGW映画 一人編】『007』や『M:i』では描かれない“本物”のスパイ映画
ゴールデンウィーク(GW)に公開される映画の中からオススメの作品を、編集部員が鑑賞シーン別にプレゼン合戦する特別企画「GOGW映画」。第2弾の「一人編」は、“一人で観たい”GW映画を紹介します。映画は芸術ハラがオススメするのは、本年度のアカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた怪優ゲイリー・オールドマンと、昨年度のアカデミー主演男優コリン・ファース(『英国王のスピーチ』)が対峙する“本物”のスパイ映画『裏切りのサーカス』(4月21日公開)です。カルト映画のフジモトがオススメする『容疑者、ホアキン・フェニックス』も良いですが、一人ハードボイルドな世界に浸るなら、孤独なスパイが暗躍する本作を強くオススメします!
・裏切りのサーカス - 作品情報
編集部員がオススメのGW映画をプレゼン合戦「GOGW映画」
・【GOGW映画 一人編】どこまでウソで、どこからホント?『容疑者、ホアキン・フェニックス』
『裏切りのサーカス』
英国諜報部サーカスの中に潜んでいるソ連のスパイを見つける作戦の失敗が基で、サーカスを去ったスマイリー。空ろな日々を過ごしていた彼は、突然レイコン次官に呼び出され、「サーカスの幹部の中に潜む二重スパイを突き止めろ」という指令を受ける。ジェームズ・ボンドは“本物”のスパイにあらず
スパイと言えば、初代ショーン・コネリーから6代目のダニエル・クレイグまで往年の名優が演じた『007』のジェームズ・ボンドや、昨年末に大ヒットを記録したトム・クルーズ演じる『ミッション:インポッシブル』のイーサン・ハントを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、彼らはあくまで空想上の人物に過ぎず、“本物”のスパイの姿ではありません。『裏切りのサーカス』は、元MI6(英国情報局秘密情報部)の諜報部員の経歴をもつ作家ジョン・ル・カレが、MI6在職中に実際に起きた重大事件を基に書き上げ、“スパイ小説の金字塔”という最高の称号を得た傑作「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」を完全映画化した、“本物”のスパイ映画です。派手な銃撃戦やアクションは一切無く、そこにあるのは熾烈な情報戦を生き抜くスパイたちの徹底した“リアル”だけです。二重スパイ“もぐら”の正体とは?
時代は、第二次世界大戦後の1970年代前半、MI6とKGB(ソ連国家保安委員会)が熾烈な情報戦を繰り広げていた東西冷戦下。英国諜報部“サーカス”のリーダーは、組織幹部の中に存在するソ連の二重スパイ“もぐら”の情報を掴みます。情報源との接触に失敗した責任で、一度はリーダーと共に組織を去った幹部の一人、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)でしたが、“もぐら”捜しの極秘命令を受け、4人の組織幹部、ティンカー(鋳掛け屋/トビー・ジョーンズ)、テイラー(仕立屋/コリン・ファース)、ソルジャー(兵隊/キアラン・ハインズ)、プアマン(貧乏人/デヴィッド・デンシック)を標的に“真実”へと迫ります。“裏切り”と“信頼”に揺れる、孤独なスパイ
常に周囲を疑い、他人に心を許すことができない、悲しきスパイの孤独。敵も味方も分からぬ灰色の世界で“裏切り”と“信頼”の狭間で揺れるスパイたちの姿は、現代社会で学校や会社などの組織に身を置く我々の人生にも重なることでしょう。スパイたちには隠された過去があり、わずかな台詞や表情から、彼らが背負ってきた想いが見え隠れし、観る者に共感を与えます。『裏切りのサーカス』は、何の予備知識も持たずに臨むと、複雑に絡み合う伏線が容赦なく観客を置き去りにする、映画ファンへの挑戦状。結末を知った上でも二度、三度と劇場へ足を運んでも確かめたいと思わせる“真実”が、あなたを待っています。・裏切りのサーカス - 作品情報
編集部員がオススメのGW映画をプレゼン合戦「GOGW映画」
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