4月上旬に韓国の無二の親友を訪問した。同氏には私の企画で過去に日本でのセミナー講師として訪日していただいたことがある。その際に家族同伴ということで、こちらも韓国語のできる友人の力を借りて接待した。以来家族ぐるみの入魂の関係となり、定期的に意見交換をしながらお互いの事業についての夢を語ってきた。今回は、同氏との会話を通じて感じた、最近の韓国人の中国観について考察してみたい。

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日本経営管理教育協会が見る中国 第199回−大森啓司(日本経営管理教育協会会員)     4月上旬に韓国の無二の親友を訪問した。同氏には私の企画で過去に日本でのセミナー講師として訪日していただいたことがある。その際に家族同伴ということで、こちらも韓国語のできる友人の力を借りて接待した。以来家族ぐるみの入魂の関係となり、定期的に意見交換をしながらお互いの事業についての夢を語ってきた。今回は、同氏との会話を通じて感じた、最近の韓国人の中国観について考察してみたい。

中国は今や韓国からみても上得意様

 現在、韓国では中国からの観光客が激増している。韓国への入国手続きの際にも、確かに日本人よりも中国人ツアー客の方が多いという印象を受けた。中国人の添乗員が用紙の配布や注意事項の説明に忙しくしていた。

 本来中国人の観光と言えば、買い物目当ての日本観光が主流だったが、東日本大震災と円高ウオン安が韓国への旅行客の増加を後押ししていることは間違いない。中国人海外留学生の留学先にも大きな変化をきたした。中国だけでなく韓国から日本への留学生も激減、元来、中国に留学する外国人学生数で韓国はトップを占める位置にあるが、今回の地震がそれに拍車をかけている。

韓国から見た中国と日本

 元来韓国は日本を見習え、日本に追いつけ、日本を追いこせのイメージをもった国であった。それは日本が韓国と経済面での関係が非常に深いことが要因になっていると思われる。特に私の専門でもあるIT分野においては、5年前はインターネットを活用したオンラインゲーム、最近ではSNSを活用したオーマイニュースなどの市民参加型インターネット新聞など、多種多様なサービスをどんどん拡大している。ハード面ではサムスンに代表されるタブレットが中国にどんどん輸出されているようで、韓国の対中国投資額は日本のそれをを上回り、投資額としては国家で最高額に達している。

 一方、中国が歴史的・文化的な側面から韓国を中国領土もしくは中国の植民地とみなすような報道や記述が世界各国に存在しており、よい印象は持っていないように思える。しかし、最近の大きな変化の中では、今や韓国は中国の力を借りずに今後の道を考えていくことが非常に厳しい。

地下鉄の案内で判る中国のウエイト

 韓国人の親友に「今韓国は、日本に向いているの?それとも中国?」と質問をすると、「本音と建前」の返事が返ってきた。どちらがどちらかは推測におまかせするが、いずれにしても名実ともに大国になった隣国中国を意識をしないわけにはいかない。

 今回の旅行で、ソウルの日本大使館では例の従軍慰安婦を象徴する銅像の前に2〜3名の警官が、一方中国大使館の前には6名が警備にあたっているのを目にした。

 往路に利用した空港鉄道線や地下鉄での駅案内では、韓国語の後は英語、中国語、そして最後に日本語である。この順番は韓国が重視している国の順番と思うのが妥当な考え方であろう。

 写真は韓国ソウルの中国大使館。(執筆者:大森啓司・日本経営管理教育協会会員 編集担当:水野陽子)