『世界は言葉でできている』最終回でのビビる大木・名言集

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この記事は菅家ノルカ・ソルカさんのブログ『藝人狂時代』からご寄稿いただきました。

■『世界は言葉でできている』最終回でのビビる大木・名言集

『世界は言葉でできている』という番組がある。歴史に名を残す様々な人物たちの言葉の一部分を伏せて表示し、その伏せられた部分をコトバスターと呼ばれるパネラーたちが自らの言葉で埋めて、それを百人の審査員によって審査、実際の名言とポイント数を競い合う……というコンセプトの番組だ。

この番組の最も素晴らしい点は、実際の名言をコトバスターたちが“当てる”ことが目的ではなく、実際の名言をコトバスターたちが“超える”ことが目的である、というところ。このコンセプトのおかげで、『世界は言葉でできている』は単なる雑学クイズ番組ではなく、名言の持つ意味を深く理解することのできる、いわゆる人生論をかみ締められる番組となっている。

先日、この『世界は言葉でできている』の最終回が放送された。厳密にいうと、近日中にチャンピオン大会が行われるそうなので、まだ完全に終わったわけではないようだが。それでも、最終回は最終回である。実に、残念だ。しかし、この最終回で誕生した“言葉”に、私はいたく感銘を受けてしまった。最終回ならではの、素晴らしい内容だったと思う。これをブログに残さない手はないので、きちんと記録しておく。……ていうか、書籍化してくれればいいんだけどな。
 
『世界は言葉でできている』最終回。出演したコトバスターは、
・“遅れてきた芸達者”ビビる大木
・“自作自演のバイプレーヤー”ムロツヨシ
・“名言クォーターバック”若林正恭
・“気高きサムライマー”Mummy-D
以上の四名。

ビビる大木は前回の放送が番組初登場。番組は一回の収録で二週の放送分を撮影するため、実質、最終回になって初めて番組に呼ばれたということになる。いってみれば、かませ犬のようなものだ。ところが、この回で私の心を最も奮わせてくれたのは、他でもないビビる大木であった。

今回のテーマは“天国からの名言”。出題者は、キングオブロックこと“忌野清志郎”。喉頭がんが発見されるも、歌い続けるために手術を拒否した清志郎。彼は何を思い、人生を走り続けていたのか。その答えとなる言葉が、これだ。
「○○と○○と○○のことぐらいを考えていればいいんだよ」

先陣を切ったのは、ビビる大木。彼は生み出した言葉は、こんな言葉だった。
「昨日と今日と明日のことぐらいを考えていればいいんだよ」

ビビる大木「あのー、シンプルに考えた場合、こういうことがいいと思いました、僕は。昨日のちょっとした反省と、今、現実のやるべきことと、明日のちょっとした希望と、そういうことだけを考えていけば、それがつながっていくんじゃないですか、色んな良いことに」



最終的に、この回答がこの回のコトバスターによる最高得点を記録した。前回、低得点ばかりを記録していたビビる大木の変わりように、思わずナレーションも
「まさかの変貌を遂げたビビる大木さん!」
と漏らしてしまう始末。

ところが、忌野清志郎自身による言葉が明らかにされた瞬間、スタジオ内に驚きの声が響き渡る。清志郎の名言は、
「今日と明日と明後日のことぐらいを考えていればいいんだよ」

なんと、ビビる大木の言葉と、非常に似ていたのである。これだけ似ているのだから、多少はテンションが上がってもおかしくはない。ちょっとした冗談のひとつやふたつくらい口にしても、問題はないはずだ。しかし大木は、その違いについて冷静に語ってみせた。

大木「清志郎さんですからね。未来志向でしたけど。まあ、僕みたいな天才じゃない人間は、やっぱり昨日の反省がないとですね……今日、明日がないんですよ。だから僕は、自分の言葉としたときに、やっぱ昨日が入るなあ、というのが。僕の実感です」

結果的に、清志郎の名言は大木の言葉をポイント数で上回っていった。だが、大木の言葉の方が、私には身近で共感を持てる。とどのつまり、しみた。

続いての出題者は、世界を虜にした大女優“エリザベス・テイラー”。映画史上最も美しい女優と称され、美と名声に彩られたハリウッドを代表する人物である。その華やかな人生を過ごした晩年、彼女は次の言葉を残した。
「“あなたは何でも手にしている”と言われたら、こう答えるの。“○○”ってね」

この言葉を使って、大木は次の言葉を生み出した。
「“あなたは何でも手にしている”と言われたら、こう答えるの。“そうらしいね!”ってね」

大木「第三者の目で答えたいっていうのが、やっぱり僕の願望です。こういうことって」
佐野瑞樹(司会)「軽い感じですか、“そうらしいね!”って」
大木「“そうらしいね!”……って。“あれ、なんか自分のことなのに、随分気にしてないのね”ぐらいの感覚です」
箭内道彦(主宰者)「僕はね、これ凄く良いと思いました。やっぱりその、エリザベス・テイラーっていう存在をね、客観視してるというか。だけどちゃんと大事にしてるというか」


ただ、ふざけているようでいて、その根っこには確固たる信念のようなものが見えてくる。そんなビビる大木の“言葉”たち。彼は続けて、次の言葉を生み出した。
「“あなたは何でも手にしている”と言われたら、こう答えるの。“ちゃんと欲しがったから”ってね」

大木「やっぱり僕はね、本気で欲しいと思った人が手にすると思います。出番であったり、成功というのは。その気持ちが強かった人のとこに、いくんだなーっていうのは、やっぱこの世界で働いているとそう思うんですよ。 “ああ、あいつは確かに、俺よりも結果を欲しがってたな”とか……」
箭内「頑張ったからとかね、成功したからじゃなくて、出発点を語ってるっていう……ところが、深いですね。そんなポジティブな言葉でない捉え方をしている人もいるかもしれないけど、そこを恐がるなっていうメッセージですよね」


「昨日の反省がないと、今日、明日がない」
「第三者の目で答えたい」
「本気で欲しいと思った人が手にする」

これら大木の言葉の節々から、彼がこれまで芸能界で如何に生きてきたか、その生きざまのようなものが垣間見える。そんな彼の生き方は、どこか我々と似ているような気もする。気のせいだろうか?

ちなみに、エリザベス・テイラーの名言は、
「“あなたは何でも手にしている”と言われたら、こう答えるの。“明日を手にしたことなんて一度もないわ”ってね」

世界は言葉でできている。あなたの胸に響く言葉は、ありましたか?

【追記】
『世界は言葉でできている』チャンピオンシップ*1
2012年4月12日 23:15〜 放送予定

*1:『世界は言葉でできているSP』
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/sekai/

執筆: この記事は菅家ノルカ・ソルカさんのブログ『藝人狂時代』からご寄稿いただきました。