パウンドもシアー・バハドゥサダの持ち味。派手というのではなく、荒々しさを持つアグレッシブなファイターだ

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UFC on Fuel 「Gustafsson vs Silva」が、14日(土・現地時間)にストックホルムのエリクソン・グローブで開催される。6試合のメインカードは、欧州勢と南北米国大陸勢の対戦カードがズラリと並んでいる。

セミに出場する欧州勢はイタリアのアレッシオ・サカラ。昨年3月のクリス・ウェイドマン戦以来、実に1年1カ月振りの実戦で、戦火の英雄ブライアン・スタンと対戦する。ミドル級でトップ戦線に躍り出たことがないサカラだが、実にUFC在籍7年、岡見勇信よりも長くオクタゴンに出場し続けていることになる。

イタリアでボクサーを志しアマで戦績を重ねた後、コロンビアでプロデビュー。兵役検査でイタリアに戻った直後に、MMAの道へ。ブラジルに出向いてヴァリッジ・イズマイウがBTTに対抗して作ったブラジル・ドージョーに所属、解散後はチーム・ミノタウロに籍を置き、ブラジルと欧州、大西洋を股にかけて活躍するようになった。

UFC戦績は6勝5敗1NC、現在はフロリダに移りATTの所属となっているが、真正面から打撃を繰り出すスタイルは、アウトに回って距離を制するスタンとの戦いにおいて苦戦は避けられないか。

一方のスタンも、これが昨年10月のチェール・ソネンとの敗戦からの仕切り直しの一戦。MMAボクシングでは、距離を取り、真正面に立つことが少ないながら、一発のパワーを持つスタンに軍配が上がる。殴るという要素に、プラスアルファをサカラが見せることができるかが勝負の鍵を握ってくるだろう。

この日、メインカードでUFCデビューを迎えることとなったのが、プロ修斗や戦極に来日経験のあるシアー・バハドゥルサダだ。修斗世界ライトヘビー級(※83キロ)王者から、戦極ミドル級トーナメントなどに出場した後、GLORYや修斗ブラジルで現在6連勝中、うち5試合がTKO勝ちとなっている。

内戦が続くアフガニスタンで手広く事業を行っていた父親が、タリバン政権に従わず、命の危険にさらされたため、オランダに政治亡命したという生い立ちのシアー。移住先のデーベンターの街は、たまたまマルタイン・デヨングがマルース・クーネンらに修斗を指導しており、ここのMMAに感化されアマ修斗からプロへ。

デビュー当時は佐藤ルミナばりの足関節や、派手な動きも見られたが、キャリアを重ねるごとに堅実なファイトと、豪腕を振り回す対極的な動きを駆使するように。やや繊細さに欠けるきらいがあるが、初のウェルター級マッチでUFC4勝3敗のパウロ・チアゴとどのように戦うか。

チアゴはジョシュ・コスチェック、マイク・スウィック、ジェイコブ・ヴォルクマンという実力者に勝利し、ディエゴ・サンチェス、マーティン・カンプマン、ジョン・フィッチというウェルター級の強豪に敗北を喫している。とはいっても彼らを相手にし、一本やTKOがないだけに、数字に表れていない相当な実力の持ち主といえる。

リーチが長く、その利点をパンチだけでなくダースチョークなどフロント系の絞め技に使うチアゴ、オランダ流パンチとヒザのコンビネーション、そしてギロチンが得意のシアー。決してスポットが当たった対戦ではないが、この一戦に勝利したものが、グンと存在価値を示す可能性もある実力者同士のマッチアップといえるだろう。
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