スカンジナビアの民らしい、綺麗なブロンドと恵まれた体躯を誇るアレクサンダー・グスタフソン

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14日(土・現地時間)、UFC on FUEL TVの第2回大会がスウェーデンの首都ストックホルムのエリクソン・グローブで行われる。スカンジナビアのMMAファンにとって、待望となる初のUFCイベント。1969年にプロボクシング禁止法が制定された同国では、07年に一度はMMA禁止法案が施行された過去を持つ。

プロボクシング興行ではないということで、K-1やムエタイとともにマーティン・カンプマンを輩出したシューターズ・シュートファイティング(現シューターズMMA)が04年にEVT(ヨーロピアン・バーリトゥード)を開催、プロ修斗公式戦も開かれ、フィンランドと並び北欧の格闘技界をリードしてきたスウェーデン。

しかし、04年に時の副総理兼スポーツ大臣のボッセ・リングホルムが「殴り合いが認められた格闘技を禁止する法案を議会に提出する」ことを発表。06年3月にMMA禁止法案が制定され、07年1月から施行されたが、リングホルムが脱税問題などのスキャンダラスでスポーツ大臣の任を解かれ、また彼が属したヨーラン・バーション政権も禁止法案が制定されたのと同じ時期に解散。新政権下では、同法案の見直しに着手し、MMAは改めて解禁される運びとなった。

こんな経緯を持つ国で、1万6000人収容のアリーナ・チケットはソールドアウト。ファンの期待を背負ったメインには同国のアレクサンダー・グスタフソンが出場する。グスタフソンはフィンランドのMMA大会=プロ修斗やザ・ゾーンでキャリアを重ね、MMA解禁後は母国でスペリアー・チャレンジに出場、キャリア9連勝でUFCデビューを果たした。

その後、フィル・デイビスに敗北を喫したものの、ライトヘビー級戦線で5勝1敗という戦績を残しているグスタフソン。自らに唯一の敗北を与えたデイビスが所属するアライアンスMMAでトレーニングを積むようになった彼は、196センチの長身と194センチのリーチを生かした、独特の打撃フォームを取得中で、マット・ハミルやウラジミール・マティシェンコという強豪を破ることで、そのスタイルに自信を深めている。

対するチアゴ・シウバは、キャリア13連勝でタイトル挑戦目前と迫ったリョート・マチダ戦で敗北し、それからは腰の負傷もあり1勝1敗1NCと苦戦を強いられている。そのNCも、昨年1月のブランドン・ベラ戦で、試合後の尿検査で禁止薬物の使用が発覚、停止処分と白星を献上するサスペンションを受けた結果だ。

試合自体は持ち味の打撃だけでなくテイクダウンを有効に使い一度は判定勝ちを収めていただけに悔やまれるドラッグ使用となっている。出場停止期間が空け、アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラの代役出場となったシウバだが、薬物使用自体を腰の負傷が癒えていなかったとする指摘もある。

この1年間以上実戦から離れていた期間で、腰が万全の態勢となっているのであれば、地元メインで燃えるグスタフソンも厳しい戦いを強いられることになりそう。グスタフソンが勝利を重ねてきた相手は、どちらかというと一芸に秀でたタイプのファイターが多い。

打撃のシリル・ディアバテ、レスリングのジェイムス・テフナ、ハミル&マティシェンコ。彼らを相手にしたときに、自分のなすべきフィールドに持ち込み勝利を挙げた点は評価できるか、打撃もテイクダウンも柔術も全てが高レベルにあるシウバを相手にどのように戦うか。

リーチを生かした戦いが信条だが、距離を詰められることを想定し、ヒザ蹴りなど近距離でも武器になる足技の完成度がどこまで上がっているか。その辺りも勝負の鍵を握る攻防となりそうだ。
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