環境問題を扱う中国の民間組織、達爾問自然求知社などの調べで、中国で売られている美白化粧品の23%から、国家基準を上回る水銀が検出された。最高で、基準の4万倍以上の水銀が含まれていたという。中国新聞社が報じた。

 達爾問自然求知社の王秋霞研究員によると、ショッピングモールやスーパーマーケット、卸売市場で美白化粧品477種を無作為に購入して調べたところ、全体の23%に相当する112種の製品で水銀の含有量が国家基準の1ppmを超えていた。

 基準を超えた製品には、少ないもので18ppm、最大では4万4000ppmの水銀が含有されていた。さらに、全体の約10%の製品で砒素(ヒ素)や鉛の含有量が基準を超えていた。

 王研究員は、水銀など重金属の含有量が基準を超えている製品の特徴として、「いずれも成分表示がなかった」と指摘。価格については、「非常に安いものも、高価なものもあった」という。「高い製品だから安心」とは言えないことが分かった。

 消費者の“自衛策”としては、「できるかぎり正規のルートで販売されている、国家基準を満たした正規品を購入」することが考えられる。という。(編集担当:如月隼人)