Facebook社も注目するサービス『WishScope』原田CEOインタビュー

写真拡大




『WishScope』というサービスをご存知だろうか。
願いを『WishScope』に投稿すると、非常に高い確率で誰かがかなえてくれる、というウェブ上のサービスだ。
2011年12月にローンチし、4月現在で会員数約5000人の『WishScope』は、そのお願いの成約率が非常に高いことで話題になっている。今回は『WishScope』を開発・運営しているZawattのCEO原田大作氏のインタビューをレポートしていきたい。

『WishScope』とはどんなサービスで、なぜ始めようと思ったのか。

「簡単に言うと、即効でヒト&モノが見つかるサービス。誰かのニーズをソーシャルグラフで解決するというものです。始めたきっかけは、彼女のプレゼントに悩んだときですね。欲しいものリストがあれば良いのに、っていつも思ってました。僕、とても面倒くさがりなんですよ」
原田氏はこう続ける。
「口当たりあっさり、後味こってり、なサービス作りがモットーです。だから最初の利用ハードルは低くなるよう設計しています」

『WishScope』は『Facebook』のAPIを活用しており、面倒な登録が不要だ。『Facebook』にログインをし、お願いを投稿するだけで手順は終了、あとは願いをかなえてくれるヒーロー(『WishScope』内での、願いをかなえてくれる人の名称)を待ち、ヒーローが現れたらコンタクトを取る、というシンプルなもの。

なぜこれまでなかったのか。

「これまでも、助け合い掲示板みたいなサービスはありました。アメリカや中国ではビッグビジネスになっているにも関わらず、国内ではそのどれもがあまりうまくいっていません。利用者に理由を聞くと、やっぱり顔が見えなくて怖いだとか、やりとりが複雑だとか、なにより怪しいって思っているなど、ネガティブなイメージが強かった」
と原田氏は分析する。
国内サービスで、地域に根ざした助け合い掲示板を展開している会社がないわけではない。ただし、それらの掲示板が静的であれば、『WishScope』は動的なサービスという印象を受ける。それは前述の通り、高い成約率を誇る『WishScope』が作り出す世界観ならではのものであろう。
『WishScope』は『Facebook』のソーシャルグラフを活用し、身近な誰かのニーズを見知らぬ誰か、でも見知らなさすぎない誰かが解決してくれる。さらに、『WishScope』に実装されているマッチングエンジンがヒーロー候補を導き出してくれることもある。顔が見えるというその安心感と、マッチングのテクノロジーが『WishScope』を活気付けている一因である。

目指す世界はどんなものか。

「世界最速でヒト&モノのご近所マッチングが可能な場所を目指す」
と原田氏が語るように、位置情報も含め、実名のソーシャルグラフを活用し、様々な地域のニーズ情報が集まる次世代型インフラプラットフォームを『WishScope』は目指している。
先日、都内で開かれた『Facebook』主催のハッカソンコンテストでは、『WishScope』の新しい機能が評価され、優勝を果たした。サプライズで登場したFacebook社CEOのマーク・ザッカーバーグをして「Cool」と言わしめたサービスの今後はどのように成長させていく予定かを、原田氏に聞いてみた。


「これからはもっとバイラル要素を強めていきます。自分はヒーローになれないけど、あの人なら、ってこと良くありますからね。そのあたりの要素を入れていきます」
『WishScope』は、『Facebook』の提供するAPIをもっともうまくハックしている(活用している)とFacebook社が評価した結果、優勝につながった。そのAPIを駆使し、ソーシャルメディアの要素をどんどん高めていくとのことだ。

『WishScope』の立ち位置はどんなものか。

「CtoCのサービスの大半はきっかけ作りに特化していて、言ってみれば合コンみたいなもの。『WishScope』は個人のニーズのマッチングなので合コンというより、共同体験のイベントみたいな感じです。なんとなく出会って話をするよりも、初めから目的があってコラボレーションして共通体験をするほうが実社会でも長く付き合える間柄になることが多いはず」

従来、このようなユーザー間のニーズのマッチングは、『mixi』のコミュニティで行われていたことが多かったように思える。
『Facebook』ユーザーが急激に増え始めたことにより、友だち以外とニーズのマッチングを行う場所は確かになくなっており、ポジションが空いているように思える。『WishScope』はまさに、『mixi』と『Facebook』の中間に立つコミュニティサービスを目指しているのではないだろうか。

一見順調のように見られる『WishScope』だが、「苦難などは」という問いかけに対して、「3人しかいないのに壮大な戦略を描いていて、やりたいことがいっぱいで大変です。寝る間も惜しんで、走りながら考えつつ、開発している感じですよ」と語る原田氏の顔は、大変そうというよりもむしろ楽しそうといった表情だ。

「もともとそんなにITが得意じゃないんです。コードも書きますけど、ほとんど優秀なほかの2人のメンバーにコーディングは任せている。自分はユーザー視点に立った観点を大事にしたい」

4月の桜真っ盛りの中、渋谷から少し離れた場所にはさわやかな笑顔のIT青年が汗をかいていた。近日、リニューアルをはかる予定の『WishScope』。引き続き追いかけ、レポートしていきたい。

※この記事はガジェ通ウェブライターの「ホアキング」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?