<中国証券報>国家外貨管理局が28日発表した最新統計によると、中国の銀行が今年2月に顧客向けに行った決済のための為替買入額は1140億米ドルだった。為替売渡は1096億米ドルとなり、為替取引は44億ドルの買入超過となった。28日付中国証券報が伝えた。

 買入超過額は1月の194億米ドルから大きく縮小した。為替売買によって生まれる差額は銀行外為市場を通じて売買されており、中国の外貨準備高に変化をもたらす要因の一つとなっている。

 中国社会科学院金融重点実験室の劉主任によれば、為替取引黒字の縮小は、人民元の上昇観測が後退し、中国経済が減速する中で、為替決済の意欲が下がっていることを示す。2月は中国の貿易赤字が315億米ドルとなって、10年来で最大の巨額赤字となった上に、外国企業による対中直接投資額が77億米ドルと、前年同月に比べて0.9%減少した。(編集担当:浅野和孝)