期日管理が必須! フィリピンのビジネススタイル

海外駐在員ライフ Vol.141

From Philippines

仕事のスタンスは日本と大違い!期日管理が必須の理由とは?


■頼んだ期日にはあがらない見積書

はじめまして。”困った顔”です。フィリピンのマニラにある日系ITサービス会社の現地法人で営業を担当しています。今回は、フィリピンでのビジネススタイルについてお話しします。

勤務先では、9割がフィリピンのローカルスタッフ、残り1割が日本人という構成です。そのため、ローカルスタッフとのコミュニケーションはすべて英語となります。顧客は現地にある日系企業が多く、直接話をするのも日本人の社長やマネージャークラスになるため、顧客へのプレゼンテーションは日本語で行いますが、顧客企業のローカルスタッフに直接話をする必要があるときは、英語になります。

ローカルスタッフの仕事に対する姿勢は、日本人とはかなり異なります。原則として、「無理をしない」というスタンスなので、上司である私に依頼された仕事が終わっていなくても、まず残業したりはしません。終業時刻の1分前には退勤システムの前に列を作っているほどです。

それだけに、ローカルスタッフに仕事の期日を守らせるのには一苦労。「今週中に見積書を作っておいて」と頼んでも、そのままにしておくと永久に見積書はあがってきません。赴任3週間後ごろのことですが、顧客に提示する書類作成を命じておいたローカルスタッフが、当然できあがっているものと思っていた当日になって、まったく手をつけていないことがわかり、午後1時の先方との打ち合わせに間に合わなかったことがありました。そのときは、「担当者が急病で書類が間に合わなくなった」と言い訳して、期日を延ばしてもらいました。

そこで私もやり方を変えることにしました。期日を伝えて頼んで終わりではなく、毎日、顔を合わせる度に「あの件どうなってる?」とチェックをすることにしたのです。そこまでやっても、期日の前日まで着手しないことが多いのですが、「明日までに必要なんだよ!」と念を押すと、ギリギリ間に合うようにはなってきました。仕事の割り振りとスケジュールについては、スタッフごとに表で管理するのはもちろんのこと、表を見なくても、誰に何を頼んでいつまでに完了させるかが、常に頭に入っているように心がけています。


■優秀なスタッフは昇給や手当で引き留める

その一方で、10人に1人くらいの割合でとても優秀なスタッフもいます。そもそも仕事が好きなようで、仕事に対するモチベーションが高く、顧客にも評価されています。開発途上国では、いかに低賃金で大量に人を雇うかといった観点でのマネジメントがなされがちかと思いますが、サービス業では、賃金を上げてでも、彼らのようなパフォーマンスの高いスタッフを確保することを真剣に考えた方が良いと考えています。

優秀なローカルスタッフには、当然、他社からの引き抜きの話もありますが、給与を6割ほど上げたりして引き留めるようにしています。私としては、単に昇給させるだけでなく、昼食や交通費などの手当を厚くすることで居心地を良くしたり、適切な評価を通じて自分の成長を感じさせることで、この会社にとどまりたいという気持ちを高めてもらえればと考えています。

次回は、海外赴任先としてのフィリピンについてお話しします。