恋に仕事に燃えてみたいと言いながら、なぜか空回り気味のあなた。原因は、その「声」にあるのかもしれません。そこで今回は、ビジネスパーソンを中心に多数の声指導を行う、ビジネスボイストレーニングスクール「ビジヴォ」代表で、カリスマボイストレーナーの秋竹朋子さんに、聴く人の耳に心地よく響く"モテ声"の作り方を伺いました!


【第2回】"マーライオン"のように腹式呼吸を!

■おへその下3cmから、腹式呼吸で発声!

Q.姿勢を整えたら、まずは呼吸ですよね?

「私たちは『胸式呼吸』と『腹式呼吸』をミックスして声を出しています。声が通らない方は、ほとんどの場合無意識のうちに胸式寄りになっています。そしてよく声が通り、人の聴覚に心地よく響くいわゆる"モテ声"の方は、腹式呼吸の割合が多い方たちです」


Q.腹式で話すにはどうすればいいのですか?

「まず上半身は楽にして、おへその下3cmぐらいに力を入れて、意識して息を吐いてください。胸に意識をもっていかずに、ただ吐くことに専念します。身体をリラックスして、お腹から一気に息を吐くイメージが腹式呼吸のポイントです。お腹から一直線に声が前へ出るといいのですが、たとえるなら"マーライオン"が水を吐くような感じです」

あの、シンガポールの"マーライオン"?

「しっかりイメージすると、次第にできるようになりますよ。お腹のインナーマッスルを使うので、ダイエット効果やメタボ防止にもなります。上がり症の方なら、酸素が身体にいっぱい入ってくるので、脳内物質のセロトニンが出て精神が安定します」


■声のトーンも意識しながら、単語の頭を強めに発声!

この腹式呼吸に乗せるように、「発声」するわけですね?

「そうです。単語の頭で『フッ』っと強めに息を吐くことを意識するだけでも、
かなり変わりますよ。そして、深い発声ができてくれば次は『共鳴』です。
声の高さなどを調整するのですが、女性なら、低めでしっかりした声は『シ』『ド』くらいの音階で、ビジネスや面接の声は『レ』『ミ』『ファ』くらいがいいと思います。
また、電話対応などは『ファ』くらいの高さが相手の聴覚に届きやすいですね。
周りが騒がしいときや、大勢でのディスカッションで意見を言いたいときは
少し高めの声がおすすめです。自分がどういう声で話しているか
録音して客観的に聞いてみるのも効果的です」

■声を録音して、自分と相手の耳の"ギャップ"を知る!

録音はちょっと恥ずかしい気もします......。

「現実から目を背けずに録音しましょう(笑)。自分の出す声と、相手が聞いている声のギャップを知ること、自分がどう見られているかを知ることがとても大切なんです。また、単語の頭ごとに強めに息を吐きながら話すと、『やり過ぎでは?』と心配される方も多いのですが、実際に録音して聴いてみれば、案外良い声になっているはずですよ」

自分の声の聞こえ方を、客観的に知るということですね?

「そうです。あと、しっかり話せばお腹をとても使います。『声が通らない』『滑舌が悪い』などは、胸で話していることが原因のひとつかもしれません。上半身は相当楽な状態で、お腹から一本の息を吐くようにするのが、本当の意味で『声を出す』ということなんです」


文/辻本圭介


●秋竹朋子さん
1982年福岡県生まれ。東京音楽大学ピアノ演奏科を経て、聖徳大学大学院音楽文化研究科修士課程卒。ビジネスボイストレーニングスクール「ビジヴォ」代表。ビジネスパーソンを中心に、多数の声指導を行う。テレビほかマスコミ出演も多数。著書に『秋竹朋子の声トレ!』(ワニブックス)、『一瞬で相手の心をつかむ「声」の作り方』(ぱる出版)など。演奏家としても活動中。「ビジヴォ」HP http://www.businessvoice.jp/
ブログ http://ameblo.jp/tomokoakitake/