照明の知識?有機EL

インテリア関連のお仕事ではインテリアデザイナーや家具デザイナーなど様々な分野があります。これからインテリアを学ぼうと考えている方々に為になるインテリアの知識をご紹介しています。今回も「照明」についてです。
LED照明と同様に次世代照明技術としても今、最も期待されている製品が有機エレクトロルミネッセンス 通称「有機EL」。今回はそんな有機ELについてご紹介します。

 
有機EL照明

すでに携帯電話ディスプレイで実用化がスタートし、液晶・プラズマに続く次世代薄型テレビの本命として使用されています。
有機ELは2枚の電極に有機物を挟んでガラスやプラスチックの基板に載せただけの薄くシンプルな構成が特徴です。素子が自ら発光する構造のため、バックライトが不要な分、機器を薄型化ができ、動画を鮮明に表示できるとされています。
照明分野では、特徴である面発光や目に優しい光、その薄さと軽さから新たな照明として期待されています。しかし、実際に製品化されているものは極少数なのが現状です。



有機el
画像左)有機ELパネルに色付きのフィルターを取りつけカラフルに演出/照射方向が変えられる店舗向けの有機EL照明の試作品(共にパナソニック)
 

有機ELの発光原理

有機ELの発光原理図 
 
有機ELに電圧を掛けると、2つの電極からそれぞれプラスとマイナスの電荷を持つ「正孔」「電子」が発生します。両者、「正孔」と「電子」が発光層とよばれる場所でぶつかる(結合する)と、発光層である有機物はいったん「励起」と呼ばれる高エネルギー状態になり、これが元の安定状態に戻る際に発光します。有機物の分子構造の組み合わせは無限、その中から発光効率と耐久性を兼ね備えた有機物を見つけることが実用化への決め手となります。 
 
有機ELの特徴
有機ELは面型光源として対象物をムラなく照射することに適しています。またLED同様に省エネ・エコに貢献できることと、紫外線や赤外線を含まない低発熱の為、商品や美術品などを痛めません。LEDとは点光源と面型光源ということが大きな違いです。有機ELはその形から透明で爽やかな印象を与えることと器具デザインの自由度を高める超薄型設計、さらに拡散光による柔らかい光を発します。

有機ELとLED
画像左)有機ELパネル 画像右)LEDを使用した照明
 
下記では現在、開発されている各メーカーの最新有機ELパネルをご紹介します。

NEC有機EL

NECライティングの有機ELパネル「LIFEEL(ライフィール)」透明の有機ELパネルの試作品。パネルの向こうにある「LIFEEL」のロゴが確認できます。
 
 

 
 
東芝LED
 
 
東芝では試作品として有機ELパネルとLEDを組みこんだペンダントライトが開発されています。有機ELは部屋全体を照らすやさしい光、LEDは食卓を直線的に照らす光、それぞれの光源の良さを活かした照明空間を演出できる薄型の照明器具です。

(四角い面が有機ELパネル、丸い部分にLEDが埋め込まれている。試作品)
 
 
 
有機ELの可能性 
従来照明の線の光源とは違い有機EL照明は、面で発光する初めての照明です。将来開発が進めば、面の光源を利用した天井や家具、衣服型の照明なども可能になるかもしれません。LED照明をぬくかもしれない新たな照明は“エジソン以来の発明”と称される大注目の照明です。
 
 有機EL可能性
Panasonicより参照/イメージ画像
 
 
次回は「次世代照明の空間演出」をご紹介します。