iPhone『Siri』とドコモ『しゃべってコンシェル』を対決させてみた(機能比較編)

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『iPhone』の音声認識操作『Siri(シリ)』がiOS 5.1から日本語対応したことにより、先週から端末との会話をキャッキャウフフと楽しんでいるiPhoneユーザーたち。「ぐぬぬ。楽しそう……」と思っているAndroidユーザーもいるのではないでしょうか。ドコモのAndroidスマートフォンを使っている方には『しゃべってコンシェル』がありますよ! 『しゃべってコンシェル』をAndroidスマートフォンにインストールし、iPhoneの『Siri』と対決させてみました。まず今回は“機能比較編”。対決は動画も撮影したので、動画編集が終わり次第“対決動画編”をお届けします。

●概要をおさらい
『しゃべってコンシェル』は、NTTドコモが3月1日からドコモのAndroidスマートフォン向けに提供している音声エージェント機能。ユーザーが端末に話しかけた音声を認識して、ユーザーが知りたい情報や機能を提供します。『しゃべってコンシェル』はアプリとして『Google Play(旧Androidマーケット)』で公開されており、インストールと利用は無料。

『Siri』は、iOSに搭載される音声認識操作の機能。ユーザーが端末に話しかけた音声を認識して、ユーザーが求める機能を提供します。情報の提供もできるのですが、端末に内蔵されたアプリやウェブ検索を使って回答する、というイメージ。『しゃべってコンシェル』は、ユーザーが求める情報に適したサービスを選択して結果を回答するという方式です。その違いについては結果を見ていただくと分かります。

●いよいよ対決!
Siri
しゃべってコンシェル
『Siri』と『しゃべってコンシェル』の対決は、大きく分けて以下の項目について実施しました。端末は『iPhone 4S』と『ARROWS X LTE F-05D』を使っています。

(1)音声入力
(2)情報検索
(3)アプリ起動
(4)雑談

“音声入力”では、文字の入力に音声を利用するケースで比較します。“情報検索”では、ユーザーが欲しい情報をどのように提供してくれるかを検証。“アプリ起動”では、音声を認識してユーザーが必要とするアプリを起動する動作を比較しました。雑談は文字通り、端末へ何気なく話しかけた内容にどう反応するかを見ていきます。

●キーボード代わりに使える音声入力
音声入力では、メールの作成とメモの作成を試してみました。詳細な応答のやり取りは“対決動画編”で動画と一緒に見ていただくことにして、今回はそれぞれの作業にどういう手順で対応していくのかまとめてみます。

○メールの作成
『Siri』
ホームボタンを長押しして「メール」と話しかけると、メール作成画面を表示。宛先、件名、本文を順番に聞かれるので音声入力していきます。すべて埋まると確認画面が表示され、「送信しますか?」と聞かれるので「はい」と答えるとメールを送信します。

『しゃべってコンシェル』
『しゃべってコンシェル』アプリを起動して「メール」と話しかけると、メール作成画面が表示されます。宛先を聞かれるので、宛先を音声入力。アドレス帳にある連絡先を探し出して、宛先に設定してくれます。次に本文の内容を聞かれるので、本文を音声入力します。入力項目が埋まったので、「作成完了」ボタンをタップ。

すると、端末のメーラーを起動します。複数のメールアプリがインストールされている場合は、アプリを選択して起動。宛先と本文が入力された状態になっているのですが、件名はメーラーで入力する必要があり、入力後に送信して作業が完了。

○メモの作成
『Siri』
「メモ」と話しかけると、メモする内容を聞かれるので、音声入力するとメモが保存されます。

『しゃべってコンシェル』
「メモ」と話しかけると、メモの作成画面が表示されます。メモ内容を音声入力して「作成完了」ボタンをタップすると、メモアプリの起動が促されます。メモに使うアプリを選択すると入力内容がアプリに渡される仕組み。

○メールやメッセージの読み上げ
『Siri』
新着メールやメッセージを読み上げる機能があります。新着メールの件数が多いと読み上げできないので、今回はMMSを送って「メッセージ 読み上げ」と話しかけたところ、メッセージの本文を読み上げました。

『しゃべってコンシェル』
「メール 読み上げ」「メール 読む」と話しかけると、本文に「読み上げ」「読む」と入力したメール作成画面が表示されます。メールを音声で読み上げる機能はないようです。

音声入力で分かったことは、『しゃべってコンシェル』は必要な情報を音声入力で集めたあと、別のアプリにそれを渡して作業を完了させる必要があるのに対して、『Siri』は『Siri』だけで作業が完結する、ということ。これは『Siri』がOSと一体化していることの強みといえそうです。さらに音声入力とは異なりますが、『Siri』はメールやメッセージの読み上げ機能も搭載しています。どちらもキーボード代わりに音声入力が使えるといえますが、読み上げ機能があることで、この項目は『Siri』に軍配。

●情報検索は『しゃべってコンシェル』の圧勝
情報検索では、ユーザーが知りたい様々な種類の情報に対して、それぞれがどのように結果を返すのかを検証します。

『Siri』
「近くのコンビニ」
「お店や会社、地図、渋滞情報を検索できるのは、米国内で、アメリカ英語を使っているときだけです」と表示。
「ドコモ ニュース」
認識できませんでした。
「RPG」
認識できませんでした。
「カレーの作り方」
ウェブ検索を勧められ、結果を表示しませんでした。
「株価」
株価アプリの情報を表示。
「Twitter 地震」
認識できませんでした。

『しゃべってコンシェル』
「近くのコンビニ」
地図上に周辺のコンビニの場所を表示。
「iPhone ニュース」
『iPhone』に関するニュース検索の結果を表示。
「RPG」
ドコモの『dmenu』からゲーム検索の結果を表示。
「カレーの作り方」
『クックパッド』からレシピ検索の結果を表示。
「株価」
認識できませんでした。
「Twitter 地震」
リアルタイム検索で、「地震」に関するツイートの検索結果を表示。

情報検索は『しゃべってコンシェル』の圧勝と言ってよいでしょう。探したいものの意味をくみとって、適切なサービスで結果を返してくれることが分かります。

●カメラ起動は『しゃべってコンシェル』のみ対応
アプリ起動は、カメラの起動とアラームの起動を確認しました。カメラ起動は、『しゃべってコンシェル』のみ対応。「カメラ 起動」と話しかけると、カメラ起動画面を表示し、「カメラアプリ」「ビデオアプリ」「バーコードアプリ」を選んで起動できます。

アラームは、いずれも「朝 起こして」と話しかけると起動。『Siri』では翌朝7時にアラームを設定します。『しゃべってコンシェル』では翌朝10時にアラームを設定する画面を表示。もちろん時刻は変更できますが、プリセットの時刻が全然違いますね。起きるの10時じゃ遅いよ……。

アプリ起動は、カメラの起動ができる点で『しゃべってコンシェル』に軍配。

●ツンデレな『Siri』と照れ屋な『しゃべってコンシェル』
雑談の内容は“対決動画編”でご紹介しますが、性格的なイメージでは、『Siri』は自分が分からないことは「申し訳ありません、理解できません」と冷たい反応を返すのに、「眠たい」と言うと体の心配をしてくれるなど、ちょっとツンデレな印象です。

一方、『しゃべってコンシェル』は照れ屋さん。お礼を言ったりほめると「え、え、どうしましょう」と可愛い反応が返ってきます。

雑談についてはまだまだいろいろな反応があるでしょうし、好みが分かれると思うので引き分けということに。

●日本人になじみやすいのは『しゃべってコンシェル』
以上、『Siri』と『しゃべってコンシェル』の対決を見ていただきましたが、いかがだったでしょうか。反応の面白さは是非動画で確認していただきたいので、“対決動画編”の記事をお待ちください。

『Siri』は認識できない言葉や、日本国内で利用できないサービスがあり、話しかけても「申し訳ありません」と断られてしまうケースが目立ちました。『しゃべってコンシェル』は国産なだけあって、日本語の認識はほとんど問題ありません。また、『しゃべってコンシェル』は断ることがないのが特徴。なんとかして回答を導き出そうと頑張る姿勢には愛着がわいてきます。

声についても、『Siri』がいかにも機械っぽいのに対して、人間らしい女性の声で話す『しゃべってコンシェル』の方が親しみやすいという方が多いのでは。『Siri』はユーザーが使いこなす道具であるのに対し、『しゃべってコンシェル』は一緒に行動するパートナーという性格を打ち出しているのかもしれません。

どちらが好みかは人によりますが、『しゃべってコンシェル』はより幅広い日本人のユーザーがなじみやすいサービスと言えそうです。ドコモのAndroidユーザーなら一度インストールしてみて、音声エージェントで可能性が広がった新しいスマートフォンライフを楽しみましょう。