伊丹潤展
 
TOTOギャラリー・間
伊丹潤展 手の痕跡 開催


TOTOが運営する建築・デザインの専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間(ま)」で4月17日(火)より、2011年6月に74歳で急逝した建築家、伊丹 潤(いたみじゅん)氏の展覧会が開催されます。
韓国人の両親の下、日本で生まれ育った伊丹氏は、二つの国のアイデンティティーを引き受けながら、独自の創造力で「手の痕跡」を自身の建築に刻み、芸術作品にまで高めようとし続けました。初期の代表作「墨の家」(1975年)や「石彩の教会」(1991年)など、素材を活かした存在感あふれる建築空間で知られていた伊丹氏は、1998年に竣工した韓国・済州島のゴルフ・リゾート施設をきっかけに、宿泊施設や教会、美術館、集合住宅といった済州島での一連のリゾート開発プロジェクトを手がけ、一躍、韓国での活躍の場を拡げました。こうした伊丹氏の活動は晩年に向かって円熟味を増し、2005年にはフランス共和国芸術文化勲章「シュヴァリエ」、2006年には金壽根文化賞、2010年には村野藤吾賞を受賞するなど、国内外の高い評価を得るに至りました。
展覧会では、デビュー作「母の家」(1971年)から逝去後の現在も進行中の韓国でのプロジェクトまで24作品を紹介します。模型や写真とともに、手描きにこだわった伊丹氏の多数のオリジナルのスケッチやドローイング、生前のインタビュー映像、愛用の書斎机なども展示し、氏の遺した「手の痕跡」を辿ります。

伊丹潤展 手の痕跡
左画像) 空の教会(韓国、済州島/2009)©佐藤振一
右上画像) 三つの美術館「水」(韓国、済州島/2006)©佐藤振一
右下画像) 二つの手の美術館・スケッチ(韓国、済州島/2007)提供 伊丹潤・アーキテクツ

 
また5月17日(木)には、シンポジウム「伊丹潤・ひらかれる手」を開催します。二人の建築史家―グローバルな視点で建築・美術界を見続けてきた三宅理一氏と、現代建築を鮮やかに論ずる新進気鋭の倉方俊輔氏、 そして伊丹氏の遺志を継ぐ二人の建築家―伊丹氏の長女で、韓国での共同設計者でもあるユ・イファ氏と、伊丹潤・アーキテクツ設計室長の田中敏晴氏によって、これまであまり語られることのなかった伊丹氏の思想と作品を解き明かします。
 
 
伊丹潤展 手の痕跡

2012年4月17日(火) - 6月23日(土)
OPEN:11:00〜18:00(金曜日のみ19:00まで)
休館日:日曜・月曜・祝日
入場料:無料
会場:TOTOギャラリー・間
(東京都港区南青山1- 24-3 TOTO乃木坂ビル3F)
会場HP: http://www.toto.co.jp/gallerma/
 
 
シンポジウム
伊丹潤・ひらかれる手


出演者 : 三宅理一(建築史家、藤女子大学教授)、倉方俊輔(建築史家、大阪市立大学准教授)、ユ・イファ(建築家、I TMユ・イファ アーキテクツ代表)、田中敏晴(建築家、伊丹潤・アーキテクツ設計室長)
日時 : 2012年5月17日(木) 17: 30開場、18 : 30開演、20: 30終演(予定)
会場 : 建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
定員 : 350人/参加無料
参加方法 : ウェブサイトより事前にお申込みください。>>
抽選の上、5月10日(木)までに結果をご連絡いたします。
申込期間 : 2012年3月12日(月)─ 4月25日(水) 
 





伊丹 潤建築家
伊丹 潤(いたみ じゅん)
1937年東京都生まれ。196 4年武蔵工業大学建築学科卒業。
1968年伊丹潤建築研究所設立。2006年株式会社伊丹潤・アーキテクツ新設。2009年〜済州国際教育都市マスターアーキテクト就任。2011年6月逝去。
主な受賞:2005年フランス共和国芸術文化勲章「シュヴァリエ」、2006年金壽根文化賞(韓国)、アジア文化・景観賞(国連人間住居計画UN- habitat主催)、200 8年韓国建築文化大賞優秀賞、2010年村野藤吾賞など。主な作品:「墨の家」(東京都/1975)、「石彩の教会」(苫小牧市/1991)、「墨の庵」(東京都/1998)、「温陽美術館」(韓国、温陽/1982)、「ゲストハウスPODO Hotel」(韓国、済州島/ 2001)、「三つの美術館『風『』石『』水』」( 韓国、済州島/2006)、「二つの手の美術館」(韓国、済州島/2007)、「空の教会」(韓国、済州島2009)、「ソウルの集合住宅」(韓国、ソウル/2010)など。
主な著書:『ITAMI JUN 1970 - 2011 伊丹潤の軌跡』(クレオ/2011)など。