シェアハウスでうまくやっていく方法とその後の彼らとの関係

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最近シェアハウスが話題なので、私もシェアハウスをした過去の経験を書いてみますね。私がシェアハウスをしていたのは、1998年9月から1999年6月、1999年7月から2001年8月の3年間、2軒です。1回目は恵比寿のマンションで2人暮らし、2回目は某所の某宿泊施設で2人+ネコと一緒に住んでいました。

シェアハウスをしようと決めた理由は、通勤が大変だったからなのですね。当時、JR中央線の立川駅からJR山手線の田町駅まで1時間半かけて通っていました。帰りは23:32の山手線に乗り、自転車で2.5kmの距離を走り、自宅に着くのは大体1時ちょっと前。翌朝は6:30に起きて会社に行っていたので、辛くて仕方なかったのです。一人暮らしをしたいな、と思ったものの、どうせ家に帰る時刻は遅いワケで、寝る場所だけあればよく、都心で比較的安く住むことを最大の目的としたのです。

一度目のシェアハウスは、とある美人社員の送別会の時に決まりました。美女A、美女B、そして私の3人で下北沢にてこじんまりとした送別会を行ったのですが、その席上、「オレ、家から会社まで遠くて困ってるんッスよ」と言ったら「じゃあ、引っ越せば」と美女Aから言われ、「そうっスよね…。でも、近場だと高いんっスよね」と返事をしました。

すると美女Aは「アッ!」と声を出し、美女Bの方を向きながら、「そういえば、アンタも引っ越したいって言ってたわよね。アンタ、中川と一緒に住めば」なんて言うじゃありませんか! そうしたら美女Bは「アンタ、そうする?」と言ったので、私も「いいっスよ」と言い、一緒に住むことが決定したのでした。

【男女で住む場合に重要なルールは「エロはしない」】

その時、美女Bが出した条件は「五反田・目黒・恵比寿のどこかで」というものでした。私は実家の立川に近い方がいいので、結果的に恵比寿にしましたが、なんともテキトーにシェアハウス生活は始まったものでした。恵比寿の1DKを借りたのですが、私がリビングに布団を敷いて寝て、、彼女が6畳の和室で寝ることになりました。


決めたルールは「思いついた方が適当にいろいろとやる」ということと「エロ行為はしない」というものだけ。実にいい加減なルールではありますが、実際に二人で生活してみると、これが意外にいいんですよ。

私は夜はムチャクチャ遅いので、帰ったら彼女は寝ていることが多い。私の方が家賃を多く出していたため、トイレットペーパー等の補充は全部彼女がやってくれる。電話の権利は彼女が持っていたため(当時は電話加入権というものが6万円以上したのです)、私は電話の権利を買う必要がありませんでした。洗濯機やガスレンジなども、一人暮らしをしていた彼女が全部持ってきてくれました。PCは私のノートPCが1台だけあり、それを二人で使ってメールなどをやっていました。

そうこうしているうちに、美女Bの友人・美女Cもなぜか私の家によく来るようになり、3人で遊ぶことが増えるようになりました。となれば、「今度3人で住もうよ!」となるわけです。私は家探しは2人に任せることにしましたが、条件としては「立川により近いところ」と伝えました。

【今度は男とネコと一緒に穏やかな生活を始める】

新宿や代々木などになることを期待していたのですが、なんと! 決まった場所はなぜか日暮里! 「えっー! 日暮里は遠いよぉ!」と一緒に住まないことを宣言し、結局3人で住む夢は潰えましたが、今でも美女B、美女Cとは時々遊んでいます。

そんなわけで一人になった私ですが、ある時、自転車便が書類の荷物を持って私のところにやってきました。なんと、それは旧知のD君でした。D君は某所の某宿泊施設に住んでいたのですが、そこは24畳の広さで、ルームメイトが2人以上いなくてはいけない決まりになっていました。

「今、ルームメイト募集してる?」と聞いたところ、「してますよ」というので、「一緒に住んでいい?」と聞いたら「いいっすよ。僕は今いないので、追い出される恐れがあったので、助かりました。いつから来ますか?」と聞かれ、「今日、大家に引っ越すこと伝えるので、最速1カ月くらいで住める!」と伝え、結局1カ月後には家財道具(洋服とPCだけ)を持ってソッコー彼と一緒の生活を始めました。

私のスペースは木の床の上に敷かれた2枚の畳。D君のスペースは4畳半ほどのカーペットを敷いたスペース。ここで酒を飲みながら淡々と色々なことを語り、なぜか住みついた野良猫を「サブリナ」という名前をつけて可愛がっていました。

特にお互いのことを話すわけでもなく、「中日ドラゴンズ強いね」とか「焼き鳥はやっぱりレバーだよね」といった話をしては夜が更け、また朝がやってきては二人慌てて仕事に行く、という日が続いていました。

そして今、D君と別れてから10年以上が経過したのですが、ひょんな形で彼の現在の住居に行く機会が生まれました。

なんと、住んでいるうちに情が湧いてしまったサブリナをD君は新しい家に連れて行ったのですが、彼女が18年の一生を終え死んだのです。D君からは「サブリナがヤバい」という連絡をツイッター経由で知り、それからサブリナを看護する様子を彼はブログに綴っていました。それをハラハラしながら見ては、「ついに死にました」と連絡が来たのですぐに電話をし、「明日、家に行って線香あげていいかな」と頼み、久々の再会となったのです。

シェアハウスを通じ、3人の人とネコ一匹と出会ったわけですが、多くの人と10年も経てばもう会わないことが多い中、今でも「会ってみたい」と思う貴重な3人と知り合え、自分の生涯でもかわいがったペットと会えたことに感謝しております。

文/中川淳一郎(編集者)