照明の知識?LED照明

インテリア関連のお仕事ではインテリアデザイナーや家具デザイナーなど様々な分野があります。これからインテリアを学ぼうと考えている方々に為になるインテリアの知識をご紹介しています。今回は「照明」についてです。
第4世代のあかりとして日々進化をとげ、あらゆる場所、用途で使用されている「LED照明」
今回はそんな次世代の照明LEDを特集します。
 
LEDとは
LEDとは、Light=“光る” Emitting=“出す” Diode=“ダイオード(半導体)”のそれぞれ3つの頭文字を略したもので、電気を流すと発光する半導体の一種です。

第一世代の「ろうそく」、第二世代の「電球」、第三世代の「蛍光灯」につづく第4世代の新しいあかりとして現在、多くの公共施設、機器、一般家庭で使用されています。また従来の照明に比べ消費電力が約1/3、CO2排出量も約60%削減が可能、さらに長寿命で地球にやさしい環境照明でもあります。
 

LEDを使用した信号機(Wikipedia参照)/大手コンビニチェーンのLEDを使用した天井照明 

多くの場所で見られるようになったLED照明、最近では2012年5月にグランドオープンを向かえる「東京スカイツリー」でパナソニックのLED照明が全面に使用されています。

東京スカイツリー
東京スカイツリーで実際に使用されているPanasonic(パナソニック)の大型LED
 
 


メリット・デメリット

上記でも述べたようにLEDはその省エネ性が広く知られています。
しかしメリットはこれだけではありません。下記ではLEDが推奨される理由である様々なメリットとLEDの課題であるいくつかのデメリットをご紹介します。

good衝撃・振動に強い

ガラス球を使う白熱電球と異なり、LEDは光源部に強化プラスチックを使い、衝撃・振動に強い構造となっています。




調色・調光・点滅が簡単にできる

光の三原色であるRGBによるフルカラー演出が可能。
LED
様々な色に変化するLED照明
LED



点灯するまでの時間が大変短い上、ON/OFFの繰り返しにも強いので、トイレや洗面所などの切り替えの激しい用途でも寿命が急速に縮むことはありません。

また、光に情報をいれこみ380nm※〜780nm帯域の光源を目には見えない高速点滅によりデータの通信を実現する「可視光通信」も可能。高いセキュリティ性と精密機器に影響を与えない安全な波長領域、どこでもワイヤレス環境を構築できることから将来的には車のヘッドライトや天井照明など全ての照明に「可視光通信」可能な通信機器がうめこまれると予想されています。
※1nm=1mmの100万分の1


 

赤外線・紫外線をほとんど含まない
LEDの光には熱線(赤外線)がほとんど含まれないので、白熱電球を照らしたときにくらべ暑くありません。その為、照らされる品物・製品・美術品などの熱によるダメージを軽減することができます。 
また、紫外線を出さないので虫を寄せつけず屋外灯の照明としても優れています。

LED
画像左)太陽光や人工光源などの光に含まれる紫外線によって色落ち(退色)した布/
LEDスポット(画像中央)とHIDコンパクトメタルハライドランプ(画像右)の紫外線量比較実験


LED
美術館や博物館、ショップなどでLEDの導入が進んでいる
 



寒さに強い 
LEDランプは蛍光ランプや白熱電球に比べ低温時の点灯性に優れています。マイナス40度程度の低温でもすぐに点灯し最初から最大の光束がでます。(従来の蛍光灯では一般に低温では点灯しないか点灯しても光束がちらついたり最大の明るさになるまで時間がかかります。さらに蛍光ランプから発生する熱を逃がさないように周囲をカバーで覆うなどの対策が必要です。)このことから寒冷地などの屋外灯(防犯灯など)や工場、冷凍庫などの照明としても優れています。
LED
 
 
小型・薄型 
LED照明はその明るさに比べてサイズが小さい為、配置の自由度が広く、照明器具のコンパクト化が可能になりました。また従来の照明では困難だった場所や、新たな照明手法も可能となり照明の可能性を広げています。
LEDコンパクト設計のLED光源を手すりに埋め込んだ「光る手すり」新たな照明手法の例
LED
上画像は間接照明の照明器具別に並べたもの。上からLEDライン照明、蛍光灯(インバータ)、白熱灯(クリプトン球)。
真横からの画像でもわかるようにコンパクト化が進んだLED照明器具は従来のものと比べ必要取得寸法を大幅に小さくすることができます。
 
 
badまだまだ値段(コスト)が高い
蛍光灯に比べまだまだ値段が高いのが実情です。最新の技術・高度な部品を導入している点はもちろん、従来の照明と違い部品の点数が多く、組み立てにも人手や時間がかかります。機器本体は従来照明と比べ高価ですが年間電気代は白熱電球のおよそ1/8、さらに超寿命(約4万時間/13年以上)の為、長い目でみればお得です。
LED電球でもメーカーによって値段もピンキリですが、あまりにも安価なものだとちらつきが激しいものもあります。ちらつく製品であるか否かを見分けるには、携帯電話のカメラ機能で点灯中のLED電球を見てみましょう。電球に縞模様が出る製品はちらつきが発生しているとい事になります。ちらつきが激しいと目の疲労が加速しますのでちらつきの無い高性能なものを手に入れましょう。 
 
bad配光の不自然
LED電球は、光に指向性があるため均一に光を放射できないというデメリットがあります。その為、LED電球は天井灯として使用する場合、床面方向に強く光を出すということがありました。また光が全方向に拡散する面発光の白熱電球や蛍光灯に比べ発光体が点に近いLEDは配光角が劣ってます。
人が明るさを感じるには、視界に多く入る壁面や天井の明るさが重要になります。その為、配光角が低いLED電球を露出で取り付けた場合、床面の照度が少し高くても、壁面や天井が暗いと部屋全体が暗くなったと感じてしまいます。

しかし最近のLED電球は内部構造の工夫、新しいリフレクターの開発と企業の努力によりLED電球の配光角を広げています。三菱電機オスラムからは、業界トップと呼ばれる配光角330度の広配光タイプが発売されており白熱電球(同社配光角310度)以上の広配光を実現しています。

LED
三菱電機オスラム「PARATHOM(パラトン)」シリーズ、全方向タイプ一般電球形
しかし、求める全ての配光がまだ得られていないのも現状です。今後はハロゲン電球などの点光源の配光制御(超狭角、超広角)・光束制御・寿命制御の実現や白熱レフランプの照射面への独特のにじみ感など、従来照明の変わりが期待されているLED照明のさらなる開発に期待です。 
 
 
badばらつきのある色み
同じ環境で生産されている同じ品番の商品でも色のばらつきが起きてしまうことがあります。これは同じLEDを発光する為の結晶がとてもデリケートな為ホコリひとつ、室温、湿度、微々たる差で変わってしまうからです。その為、全く同じ室温、湿度といった環境で製造しても同じ波長のLEDをつくる事は大変難しいのです。しかし同じ品番の商品を複数使用する場合、色にばらつきがあっては使いものになりません。メーカーでは販売前に30段階、照明専門メーカーでは100〜1000段階により分けて販売しているそうです。
 
 
次ページでは「LEDの発光原理」「LEDの歴史と現在」をご紹介します。