3月11日から始まる春場所担当の貴乃花理事が、橋下徹大阪市長や吉本興業、Jリーグ・ガンバ大阪の事務所などを訪問しPRしている。呉服の業界団体を訪れ、和服女性が来館するようチケットを手配した際は、わざわざテレビ中継に映る席を用意するほどの配慮を見せた。

 貴乃花理事にとって大阪は因縁が深い。初土俵が昭和63年春場所で、貴花田から貴ノ花に四股名を変えたのも平成5年春場所。そして、協会幹部となった今回は春場所担当理事だ。
 しかし、関西の大相撲ファンは辛口で知られる。
 「タニマチという言葉は、大阪の谷町筋の医者が初めて後援者になったことに因んでつけられたという説もある。それくらい大阪人は相撲好きです。しかし、面白くない相撲には手厳しいのも事実。昨年、八百長の発覚で開催見送りになったことへの批判は根強いんです」(相撲関係者)

 そんな中、連日奔走することについて報道陣から聞かれると、「信頼回復のため、小さなことから着実にやっていく」と話す貴乃花理事。ただ、相撲担当記者の見方は冷ややかだ。
 「ガチンコで22回も優勝した貴乃花に対する信頼感は大阪でも厚い。橋下市長や要所を訪問するのも、そうした人の支持も取り付ければ将来への理事長職が約束されると、夫人から入れ知恵されているんですよ」

 確かに、相撲協会幹部の貴乃花理事に対するアレルギーも以前ほどではなくなったと言われる。前出の相撲関係者が言う。
 「幹部の世代交代が進みつつあり、若い世代には一門へのこだわりが強くないうえ、派閥で争っている時代ではないという気持ちがある。その流れに乗れば理事長への道はそれほど難しくはないでしょう」

 肝心の土俵上が盛り上がらなければ人気回復はない。貴乃花理事の頑張りが空回りに見えるのは気のせいか?