米国のブログ「jadesescape.wordpress」では、米国人男性が、日本のアニメや漫画には日本文化が反映されていて興味深いと語っている。

 日本のアニメや漫画に子どもの頃からはまっているという米国人男性、それから成人になった現在もまだアニメを見たり、漫画を読んだりすることを楽しんでいるという。最初は表面的にアニメや漫画を理解していたが、最近ではもっと深く分かるようになり、実に興味深いと語っている。

 例えば、藤沢とおるの漫画『GTO』では、あらゆるページで日本文化が表現されているという。主人公の鬼塚英吉は滑稽で気まぐれな行動をとる人物像だが、なんとか堅い日本社会の殻を破ろうと奮闘する様子が笑わせてくれると感想を語っている。

 例えば、鬼塚が教職を得るために提出した履歴書には、明らかにサイズが合わないプリクラで撮った写真が貼られているなど、実際にはあり得ないことだろうがとても面白いとつづっている。

 しかし、日本で仕事をしたい人は、この漫画を参考にしてはならないと筆者は注意を促している。漫画の世界を現実の日本社会と混同して、ライフスタイルをまねる人がいるが、架空の世界だということを念頭に入れた方が良いとアドバイスしている。

 多くの外国人読者は、日本の漫画に文化的な視点を発見するという。例えば人の呼び名の後ろに「さん」や「君」、「ちゃん」が付くことで、階層的なシステムが分かるそうだ。

 また、いくつかの文化的なポイントは説明するのが難しいと記している。例えば、誰かがばかげたことを言ったり、愚かな行動を起こしたりすると、登場人物が一斉に倒れるなど、現実ではありえないことが描かれていると説明している。しかし筆者は、以前に日本で働いていた経験から、類似した行動を見たことがあると伝えている。

 筆者は、日本で生活したことによって、アニメや漫画が現実とは異なる特徴を持っていると理解できたと締めくくっている。(編集担当:田島波留・山口幸治)