突然、気を失って救急車で搬送されるなど、近頃、被害の絶えない脱法ハーブ。2月6日には名古屋で24歳の男性が死亡するという事件まで起きてしまった。

 薬事法で禁止されている成分をわずかに変えて摘発を逃れる手口が横行しているものの、実際には大麻に似た幻覚作用があり、全国的にトラブルが広がっている。

 脱法ハーブの現状はどうなっているのか? 20軒近くもの脱法ハーブショップが乱立するという大阪のアメリカ村に潜入してみた。

 記者が足を運んだのは8階建ての雑居ビル。このビルには数軒のハーブショップがある。まず8階のショップに入ってみた。ウインドーに液状のものや葉っぱ状のハーブが並んでいる。

「どうやって吸うの? 効果はどんなもの?」

 矢継ぎ早に質問を浴びせると、店員がやや警戒した様子で「吸う? お客さん、言葉に気をつけてくださいよ。うちはあくまでお香を販売しているだけです」と顔をしかめた。吸引目的のハーブは医薬品扱いとなり、薬剤師でない店員が売ると薬事法違反になるらしい。

「お客さん、初心者? それだったら3階のハーブ店に行ってみるといいですよ」

 勧められるまま3階のハーブショップへ。ここでは0.5gで800円の普及品から3500円の高級品までがずらっと並んでいる。試しに800円の商品を受け取り、「これ合法ですか? これ吸うものですよね?」と記者が店員に聞くと、逆にこう切り返された。

「お香に合法も違法もないでしょう。わからないことがあったら、7階のハーブ店に行って聞くとええですわ。そこはパイプ専門店ですから」

 こうしてたどり着いた7階のパイプ店。店員に、どんなパイプがいいかと聞くと、返ってきた答えが振るっていた。

「うちのパイプはすべてタバコ用ですねん。脱法ハーブをこれで吸うたら絶対あきまへんで!」

 なんと、いきなり脱法ハーブ批判を始めた。どうやら、ハーブを吸うために売るわけではないとアリバイづくりをしているらしい。

 なるほど、一軒一軒のショップは確かに合法に徹している。しかし、3軒をハシゴした結果、記者の手には脱法ハーブ2種と吸引具がしっかりと残る結果に。見事な連係プレーというほかない。

 リキッドタイプを主に扱う別のハーブ店ではこんな対応も。

「まず、この注意事項を読んで」

 差し出された紙には「ハーブを絶対に誤飲、誤吸引しないでください」との大書きが。その上で、店主がこう切り出してきた。

「使用する際は、この小さなビンに入ったリキッドハーブを一回に半分ほど、“誤飲”してください」

 あくまで客が店の注意を守らず、誤って飲んだという形を取り繕おうとしているのだ。なんとも商魂たくましいとあきれていると、店主がささやいた。

「4月にも国の規制が変わるらしい。そうなると、今あるハーブは薬事法違反となり、売れません。だから、この3月いっぱいが勝負。なんとか今月中に在庫を一掃しないといけないんです。お客さん、安くしときますよ」

 どうやら3月に脱法ハーブの乱売が始まるのは確実。驚いたことに大阪・日本橋(にっぽんばし)では数週間前まで脱法ハーブが出てくるおもちゃの“ガチャガチャ”が、とある電機店の店頭に置かれていたともいう(現在は撤去済み)。安いからといって絶対に脱法ハーブに手を出すことのないように!

(取材・文/ボールルーム)

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