【偽広告シリーズ】就職内定率264%の大学

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大学受験シーズンになると、電車の車内広告で大学の広告を目にする機会が多くなる。その中には、やたらと就職内定率をアピールする大学もあり、これが意外と多いのだ。そこで筆者がいつも思うのが、「大学って何のためにあるんだろう?」ということである。

辞書的にざっくり言ってしまえば、大学とは最高学府、要するに学問を究める学校、研究機関である。逆の言い方をすれば、学問を究めようとか、何かを学術的に研究しようという目的の無い人は、そもそも入る必要の無い機関だ。原義的にはそういうことになる。

だが、現実はそんな側面ばかりじゃない。特に現在の日本において、学歴が就職の際に合否を左右することは誰でも知っている。学歴社会崩壊とは言われているが、そんな話はごく一部の業界や産業内での話であって、中卒か、高卒か、大卒かでも就職のしやすさが変わってくるし、出身大学がどこかでも変わってくる。上品な言い方ではないが、大学は「就職資格取得機関」という側面も持っているわけだ。

では、だからといって「学問」「研究」といった側面をおろそかにしていいのか? 筆者が思う疑問はここである。筆者の意見はこうだ。「学問を探求する場所である以上、おろそかにしていいはずがない」。そこへ来て就職内定率等を過剰にアピールする大学の広告だ。これは大学として、研究機関として本末転倒ではないか? そんなアピールを前面に押し出しては、自らの大学の価値を否定することになっていないか?

そんな疑問を感じながら、極端にそこの点を具現化したのが今回の偽広告である。名前もずばり「就職大学」。既にこの時点で勉強する場所とは思えない印象を受けるが、実際、当たらずとも遠からずではないだろうか。筆者は別に就職率や内定率をアピールする大学をけなしているわけではない。ただ単に、そうせざるを得ない状況になっている大学が現に存在するという現実に落胆しているだけだ。

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■大学って何のためにあるのさ?