雲南省薬材商会によると、3年間にわたって続いている干ばつの影響で、漢方薬の薬種の生産量が落ちており、200種類ほどの薬種の価格が絶えず上昇していることが明らかになった。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 雲南省は漢方薬の材料が豊富な地域で、サンシチニンジン・天麻・木香(雲木香)・当帰・冬虫夏草など世界でも名高い漢方薬の産地でもある。今、その雲南省が3年あまりの干ばつに苦しんでいる。漢方薬の薬種は熟成するまでの期間が長く、続く干ばつは薬種の成長に多大な影響を与える。特に根菜類の植物への打撃は大きく、薬種の生産量はどんどん減少している。

 雲南省で漢方薬を販売する関係者によると、特に水不足が深刻で、サンシチニンジンは苗も育たず、生産量は大きく減少した。雲南省薬材商会の責任者は、「生産量の大幅な減少は、漢方薬の薬種の価格にダイレクトに影響する」と指摘。データによると、市場では約80%の薬種が高騰しており、1年間あたり平均して30%ほど価格が上昇している。

 雲南省薬材商会は、「雲南省の干ばつがこのまま続けば、漢方薬の供給不足も続き、価格も絶え間なく上がるだろう」と見ている。(編集担当:米原裕子)