会計のエキスパート夫婦が指南する賃貸物件の探し方。月収の3分の1という目安は無視したほうがいい?

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 今は、まさに引越しシーズンの真っ只中。新生活や契約更新などを迎え、物件探しに奔走している人も多いだろう。

 物件を決める際、もっとも大きな条件となるのが「家賃」だ。情報誌などによく書かれているのが、「月収の3分の1」という目安。家賃以外の光熱費、食費、交際費、雑費などを考えると、確かに的確な目安ともいえるのだが、はたして誰にでも当てはまるのだろうか?

 ともに公認会計士、税理士である野瀬大樹、野田裕子夫妻。『20代、お金と仕事について今こそ真剣に考えないとヤバイですよ!』(クロスメディア・パブリッシング)等の著書がある“会計のエキスパート夫婦”が、この疑問に答えてくれた。

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【野瀬大樹(以下、大樹)】不動産屋に行くと、必ず「月収の3分の1が家賃の目安です。月収20万円だと6.7万円の家賃の物件」と手持ちの物件を探し始める。でも、その3分の1って何を基準にしているのかわからない(笑)。

【野瀬裕子(以下、裕子)】うん、結局、「月収の3分の1」は、借りる側が払える限界の家賃ってこと。

【大樹】それって、パチンコ屋さんに、「月収の半分を使うのが目安ですよ」と勧められるのと同じ。

【裕子】それヒドイ! でもよく耳にする。「婚約指輪は月収の3倍」とか「マイホームのローンは年収の5倍」とか……。

【大樹】そうそう。結局、売り手が提示する“目安”って、売り手に都合のいい価格を示しているだけ。家賃の話に戻すけど、僕の場合、独身時代は遅くまで働いて、飲んで、自腹でタクシーで帰る生活をしていた。アパートまでタクシー代が6000円かかる。計算してみたら半端じゃない額だった。

【裕子】私は、仕事が遅くなることがわかっていたから、会社からタクシーで1500円の場所のワンルームに住んでいたんです。

【大樹】特に20代は仕事で遅くなったり、友達と飲んで遅くなったりするから、タクシーを使う機会もけっこうある。このご時世、タクシー代なんて出してくれる会社は少ないし、職場に近い物件がいい。

【裕子】絶対そう。でも会社って都心にあることが多いから、家賃が安いアパートって古くて狭い。

【大樹】だから、(会社から)近くて古くて狭くて安い物件がいいよ。

【裕子】それが月収とは関係なく20代独身が住むべきところ。仮住まいだし、お金をかけなくていい。

(取材/鈴木英介、撮影/山形健司)

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