本サイトでも数回紹介した「ふんばろう東日本支援プロジェクト/ミシンでお仕事プロジェクト」(代表:熊谷安利氏)の活動が、本格的なビジネスステージに向け動き出している。
改めて同プロジェクトとは、寄付金によって購入した最新式のミシンと生地を被災地へ送り、現地の方にエコバックやランチョンマットなどを製作してもらい、それを販売して収益を得る、ということを目指したプロジェクトである。
すでに10回を超えるワークショップを開催し、計423名(2月4日現在)の被災者に最新式のミシンを提供、また製作した作品を各種イベントでの販売や主旨に賛同したショップ関係者が販売協力するなど、実際に収益もあげてきた。これと平行して、生産体制も整備、仮設住宅ごとにミシンサークルを設立し(現在7グループ)、仮設住宅の集会所を工房がわりに組織的な作品製作が行われるようになった。さらに同プロジェクトで製作した作品を総称する名前として「南三陸ミシン工房」というブランド名が設定され、本格的な製品化も進められている。
ちなみにインテリア業界からは、メーカーやインテリア専門店、縫製加工所などが大量のカーテン生地を提供し、製品づくりやワークショップに大いに役立てられている。

さて、順調に取り組みが進む同プロジェクトだが、震災の記憶が薄れていくことが予想される今後も継続的に収益をあげていくためには、本当の意味で「売れる製品」である必要がある。被災者の中からも、同情ではなく本当に良いモノをつくって提供したい、という声もあり、製品づくりに対して、さらなるスキルアップの必要性が生じていた。
そこで、同プロジェクトでは、さる1月22日(日)、宮城県・南三陸町の石泉活性化センターにて、本格的な縫製技術と、最新型ミシンの使いこなしを習得するための「スキルアップ講習会」を開催した。
講師として現地に入ったのは、東京・八王子市のインテリア専門店「めいくまん」の鈴木恵美子氏。鈴木氏はバングラディッシュでのボランティア活動として2年間、洋裁を教えていた経験もあるプロ中のプロ。また、この「スキルアップ講習会」に合わせて、インテリア業界にカーテン生地提供の呼びかけを行った、インテリアハウス窓の小池哲生社長、グローバルテンの小嶋徳昭社長もボランティアとして参加した。
今回の「スキルアップ講習会」は、前日の21日(土)に、現地で先生として他の被災者にミシンを教えているリーダー6名に対して、まずリーダー向けの「スキルアップ講習会」を実施、22日(日)の本番では、リーダー6名も先生として鈴木氏を補佐するという形で行われた。
本番に参加したのは、製品づくりに意欲的な約40名。両日とも限られた時間の中、必死に講習に取り組むなど、非常に活気溢れるものとなった。また講習中は、小池社長、小嶋社長が寄付されたカーテン生地を参加者に配るために、仕分けやカットをするなど奮闘した。今回、その習得した技術を活用した最初の仕事として、フジエテキスタイルから依頼のあった、展示会来場者向けノベルティのティッシュケースが製作された。2月7日〜9日に開催されたフジエテキスタイルの展示会で、製作されたティッシュケースが配られ大盛況だった。
なお同プロジェクトでは、生地の提供、販売協力などを引き続き呼びかけている。(インテリアビジネスニュース2月10日号より)

熊谷氏の連絡先
kumagai.fumbaro@gmail.com