帝国データバンクが実施した賃金動向に関する企業の意識調査によると、2012年度に正社員の賃金改善がある(見込み)と回答した企業が前年度より増加したことが分かった。

 正社員の賃金改善(ベースアップ、賞与・一時金の引き上げ)が「ある(見込み)」と回答した企業は37.5%で、前年度と同じ水準となった。「ない(見込み)」企業は35.1%(前年比0.7ポイント減)、「分からない」企業は27.4%(同0.7ポイント増)。2年連続で賃金改善の「ある」企業が「ない」企業を上回った。

 業界別に見ると、農・林・水産(48.8%)、卸売(41.4%)は、賃金改善のある企業が4割を超えた。金融(19.7%)だけが2割を下回った。

 賃金改善が「ある(見込み)」と回答した企業に理由(複数回答)では、「労働力の定着・確保」(58.3%、前年比2.1ポイント増)、「自社の業績拡大」(49.9%、同0.6ポイント減)が多い。

 2012年度の労働条件に関する方針決定における最大の焦点を聞いたところ、「賃金および雇用」の両方を重視する企業が36.4%(前年比2.8ポイント増)で最多。「賃金」が20.6%(同3.5ポイント減)、「雇用」が23.3%(同1.9ポイント増)となっている。

 2年前(2010年度)は「雇用」が4割近くまで上昇して雇用維持が最大の課題となっていたが、新たな人材確保や定着を考慮して「賃金」を重視する姿勢がうかがえる。

 同調査は、1月19日〜31日に、全国1万665社から回答を得た。

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