【突撃取材野郎!vol.13】名古屋駅より徒歩5分。1泊1,500円〜のバカ安ホテルに泊まる

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珍奇なものをこよなく愛するライター・北村ヂンが、気になったことや場所にNGナシで体当たり取材していく【突撃取材野郎!】。第13回は、名古屋駅からすぐのところにあるバカ安ホテルに行ってきました。

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■ビジネスホテルならぬサラリーマンホテルとは!?

 旅行をする楽しみのひとつに、ゴージャスなホテルで非日常の世界を味わう......なーんてのもあるのは分かるけど、ボクのようなザ・貧民の場合、旅行の目的はあくまで観光、ホテルは寝るだけ! と認識しているので、部屋や設備が多少ボロくてもいいから宿泊費は安けりゃ安いほうがうれしいというタイプだ。どうせ寝ちゃうんだから、別に部屋や設備が立派でもねぇ......。

 とはいえ、いくら宿泊費を節約したくても、どんなボロいビジネスホテルだって最低4,000〜5,000円くらいはかかってしまうものだ。ところが先日、名古屋駅のすぐ近くでミラクル・プライスなホテルを発見してしまった。お値段なんと一泊1,500円から。漫画喫茶やビデオボックスで一泊するよりも安いよ!

 まあ東京でも、いわゆる山谷のようなドヤ街まで行けばそれくらいの値段で泊まれる宿も見つかるが、さすがにメインステーションから徒歩5分圏内でこの値段というのはかなり衝撃的。

 しかし、コレだけ激安だとさすがに少々不安が......果たしてどんなホテルなのだろうか?

■激安だけど、ものすごい数のルールが

 ホテルの入口というよりは、歯医者さん感が漂う無機質な雰囲気の入口からおそるおそる中へ入ると、いきなり壁に注意書きの数々が。

 パッと見では何が書かれているのか把握しきれないほどミッチミチに書き込まれた貼り紙を読むと、どうやらこのホテル、トイレ・風呂は共同。さらにジェンダーフリーのこの時代に女人禁制とのこと。......まあ、好き好んで激安ホテルに泊まる女性もいないだろうけど。

 さらに受付のおばちゃんからも「ウチはすごく部屋が狭いですよ?」「門限がありますからね、午後11時厳守です」「貴重品は自分で管理して下さい。紛失事故があっても一切責任は負えませんので」などと矢継ぎ早に注意事項が説明される。

 居住性や便利さ等はどうでもいいからとにかく値段! という感じのホテルなので、後になってトラブルにならないようにチェックイン前にいろいろと説明しておこうという事なのだと思うけど、トイレ・風呂共同ということや門限があったりというのは確かに不便ではあるものの、値段を考えれば全然許容範囲! ......ところが、そんなボクの心をモッキリ折りそうになるショッキングな一言が。

「あ、今日は日曜日なんでお風呂には入れませんから」

 共同であっても風呂に入れるならば漫画喫茶とかに泊まるよりは遙かにマシと思っていたら、日曜は風呂に入れないんだって。唯一の入浴手段である共同風呂がお休みになっちゃうホテルって一体......。さらに追い打ちをかけるように、

「それと、お部屋での電化製品の使用は禁止です。全館が停電になってしまうんで」

 ええーっ! 電気使っちゃダメなの!?

 ホテルに着いてまずやるのは携帯電話やパソコン、ゲーム機などの充電、というくらい手持ちのデジタル・ガジェットの充電は重要な作業なのに、それを禁じられてしまうとは。そもそも、電化製品を使ったら停電になるホテルってどんなだよ。エアコンと電子レンジを同時に使ったら確実にヒューズが飛んじゃうオレん家かよ!

「ほほほ、ホントにダメなんですか?」
「万一、停電になったら責任とれないでしょ」
「あ......はい......(半泣)」

■ホントに寝るだけならアリだと思う

 ......まあいいや、布団があって寒さと雨露をしのげれば。必死でそんなポジティブ・シンキングを試みながら客室に向かうと。まあ、予想はしていたことではあるものの、これがまたスゴイのだ。

 まず、ちょっと肩幅が広い人だったら身体を横にしなければ入れないんじゃないかというほど狭いドア。そこを入ると、だいぶ小ぶりなシングルベッド+α程度のスペースしかないザ・狭小ルーム。

 電化製品使用禁止とはいえ、部屋備え付けのテレビは使用オッケーらしい。もちろん100円入れないと映らないタイプ。右端に灰皿が写ってるけど......こんだけいろいろと厳しいルールがあるのに、普通のホテルが絶対に禁じている寝タバコはオッケーなの!?

 でも、ホントに寝るだけの部屋と考えたら布団一枚分のスペースさえあれば問題はないし、お風呂に入れなかったことと、充電ができなかったこと以外は特に不便を感じなかった。とにかく旅費を安くあげたい、という人にとって選択肢のひとつとしてアリじゃないだろうか。それに、意外とこうキュッと凝縮された部屋って落ち着くのだ。

 ただ、ひとつだけビックリしたのは、門限が午後11時ということだったので、外で食事&ちょいと飲酒をした後、ギリギリの10時50分にホテルへ戻ったところ、ドアが完全に閉じられていたこと。

 わーっ、なんで? 門限11時じゃないの!? と、泣きそうになりながら扉をガチャガチャやっていたら、

「あらービックリした、もう誰も来ないかと思って閉めちゃったわよ」

 と中からおばちゃんが出てきてくれて、なんとか入ることができたんだけど。もう「あらービックリした」じゃないわよ、ホントに。こっちのほうこそ閉め出されたかと思ってビックリしすぎて泣きそうになっちゃったじゃないの!
(取材・文・イラスト・写真=北村ヂン)



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