あまり知られていない、世界に名を残す日本人たち

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 欧米の海軍でもっとも尊敬されている潜水艇の艇長、ナチスから追われたユダヤ人を救った日本人たち、1930年に世界第3位のダムを建設した技術者…。あまり知られてはいないが、世界で大きな功績を残し、認められた日本人はたくさんいる。

 『日本人だけが知らない 世界から絶賛される日本人』(黄文雄/著、徳間書店/刊)では、日本精神で世界から賞賛された軍人や斬新なアイデアで世界を変えた発明家、農業改革で人類に貢献した学者など、各国でその偉業が認められ、尊敬されている日本人を取り上げている。『日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか』の第2弾として刊行されたものだ。

 第2次世界大戦中、ドイツによる迫害から多くのユダヤ人を救った日本人として有名なのがリトアニア駐在の外交官、杉原千畝だが、彼がユダヤ人にビザを発給した2年前に多くのユダヤ人を救った日本人がいた。その人物が樋口季一郎だ。樋口はユダヤ人を救っただけでなく、戦後、イスラエル建国功労者として、「黄金の碑(ゴールデンブック)」にその名を記され、永く顕彰されている。
 1938年、満州国との国境沿いにあるシベリア鉄道のソ連領オトポール駅に、ドイツの迫害から逃れてきたユダヤ人が押し寄せ、難民化していた。その惨状を見かねたハルビン特務機関長である樋口は満州国外交部にかけあい、ビザの発給を協力に働きかけた。さらに、満鉄総裁の松岡洋右を説得し、ハルビンまでユダヤ人を特別列車で無料で輸送することを認めさせたのだ。
 樋口によって発給されたビザ、そして開かれた「ヒグチ・ルート」により、一説には2万人ものユダヤ人が救出されたという。この出来事は「オトポール事件」と呼ばれており、事件後、樋口は1939年に陸軍中将、北部軍司令官、第5方面軍司令官などを歴任し、終戦を迎え、1970年に他界した。

 ほかにもヘレン・ケラーが目標とした盲目の大学者・塙保己一や、「ブータン農業の父」と尊敬される西岡京治、「インド緑化の父」として知られる杉山龍丸など、国境を越えて活躍した様々な日本人たちが紹介されている。あまり知られていないのが不思議に思えるほどの素晴らしい偉業を残した人物ばかりだ。
 世界各国での先人たちの功績を読むと、日本人であることを誇りに思わせてくれる。そして、これらこそ、後世に伝えていかなければならないことであることは間違いないだろう。
(新刊JP編集部)



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