100万部超作家が教えるドラッカー流・就活3つの心得

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 各企業の説明会や選考が本格的にスタートし、街中ではリクルートスーツを着た学生たちをよく見かけるようになった。しかし、今春卒業する大学生の内定率は71.9%と過去二番目に低い数字で、まだまだ厳しい状況が続きそうだ。
 2010年から空前の大ブームとなった「P・F・ドラッカー」の理論。企業でも導入したところが少なくないだろう。では、このドラッカー理論をベースに、成功する就活を考えるとどうなるか。P・F・ドラッカーの解説書を多数執筆し、100万部以上の売上を出している藤屋伸二さんは『これで内定! ドラッカー流就活塾』(ATパブリケーション刊)で、ドラッカーの理論を下敷きに、就活に対する心構えや、自分が会社に貢献できることの分析、志望企業のミスマッチを起こさないための「セルフマネジメント術」など具体的な就活戦略を教える。
 ここでは、本書からドラッカー流“就活に対する心構え”について紹介しよう。

■就活では“自分を商品と考える”
 お店に並んでいる商品は、顧客が買ってくれるように見栄えよく並んでいる。お店に来店する客層を分析し、どうすれば手にとって買ってもらえるか、工夫をこらして商品を陳列する。もちろん「売れさえすればあとは知らない」とばかりに、商品に虚偽のPR文章を書いたポップを貼ったりするのはNGだ。
 藤屋さんは、就職活動もこれと同様だと述べる。つまり、会社は必要な人材を求めていて、そこに就活生たちが自分の労働力を“商品”として売り込むという図式だ。会社が求めている能力と、自分が持っている能力がマッチして就活は成功する。
 また、実際に自分の労働力を買ってもらい、働くことになったとしよう。そうなったときに、面接などでついた嘘は全部バレてしまう。だから就活においては素のままの自分を上手く表現することが重要だ。

■“好きか”ではなくて、“結果を出せるか”
 趣味や好きな事柄を職業にしたいという気持ちは、誰もが一度が持つもの。しかし、好きだから得意とは限らない。例えばかのアインシュタインはヴァイオリンが好きな青年だったが、音楽の道には進まずに、数学を仕事として選んだのだ。
 就職とはいわばプロの世界に入るということ。そこではプロセスよりも結果が求められる。好きかどうかではなく、自分がそのフィールドで結果を残せるかどうかが大切なのだ。ただし、結果を出すためには、プロセスが大事になることは違いない。そのためにアマチュア(=学生時代)のうちにプロセスに真剣に取り組むことが大切だ。

■人生の目標は途中で変わっても常に持ち続ける
 よく言われるが就活は「ゴールではなくスタート」。つまり、就職後が大事なのだ。だから、将来自分がどのような人間になりたいかを考えることが重要になる。
 ドラッカーは「人間のあるべき姿」「経営の原理・原則」から考えを巡らせていく。まず最終的に自分はどうなりたいか(目的)を決め、次に長期的な視点でそれが実現したときの状況(ビジョン)を鮮明に描き、戦略目標を設定する。その後に戦略を定め、具体的にやるべきことを計画して実行し、行動した結果を分析して目標・計画を見直すのだ。
 就職活動もドラッカーが提唱したこの戦略に当てはまる。当てずっぽうに企業を受けていては、内定後、ミスマッチを起こしてしまう可能性が高くなる。もちろん就活の途中で目標を変えないといけなくなる事態も起こるだろう。それが当たり前と考えつつ、目標をしっかり定めて就活をしたほうが効率的だと藤屋さんは述べる。

 『これで内定! ドラッカー流就活塾』では、こうした基礎的な心構えの部分から、エントリーシートや面接などを攻略するための具体的な戦略までをサポートする一冊だ。
 例えば、「フィードバック分析」では、自分の強みを知り、どんな仕事・企業に適しているのかを分析するための7つのワークが用意されている。直接書き込めるため、自分のことを文章に落としながら客観的に見つめることができる。また、「エントリーシート戦略」の項目でも、書き込み形式で、志望動機や自己PRの整理ができるようになっている。ドラッカー理論と自分の実際の就職活動に落としこめる仕組みになっているわけだ。
 ドラッカーといえば『マネジメント』だが、彼の考え方は一般企業や組織だけではなく、人間個々の生き方にも応用可能だ。就職活動の中で悩んだとき、どうすればいいのか分からなくなったとき、またこれから就職活動を控えている学生には大きなヒントを与えてくれるだろう。
(新刊JP編集部)



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