ネットで批判されたラッパーが取った驚くべき行動とは?

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 「Twitter」や「Facebook」を中心としたソーシャルメディアは、今や企業がビジネスを展開する上で欠かせないものになりました。
経営者たちから企業の広報部まで様々な関係者が活用し、自社商品の最新情報だけでなく、一個人としての何気ないつぶやきも発信し、時には大きな話題を呼ぶこともあります。
 しかし、その一方でソーシャルメディア上では人と人の関係が重要視されるため、どのようにその網の目の中に入り込んでいったらいいのか分からない、上手くPRできないという企業担当者も多いはずです。

 ソーシャルメディアを利用して小さな酒屋を年商4500万ドルのオンライン・ワイン通販ショップに育て上げた、通称“ソーシャルメディアで世界一成功したといわれる男”ゲイリー・ヴェイナチャック氏は『ザ・サンキュー・マーケティング』(金森重樹/監訳、実業之日本社/刊)の中で、顧客への気遣い、本物の心遣いができる企業、人間だけが、競争に勝つチャンスが述べ、その顧客に示す本物の心遣いを「サンキュー・マーケティング」と定義します。
 では、その一例をご紹介しましょう。

 ピアス・ルアンはカナダのオタク少年で、「YouTube」の世界では「セックスマン」という名前で知られていました。あるとき、セックスマンはビタミンウォーターの広告に出演したラッパー、フィフティーセントを「YouTube」上で皮肉ります――「メディアの娼婦」と。
 この動画の閲覧数は100万近くに達します。
 普通だったら、フィフティーセントはこの動画に対して厳しい対応を取るでしょう。
 しかし、彼は意外な行動を取ります。
 セックスマンをニューヨークに招き、そして、マンハッタンを見渡せるバルコニーで2人が仲良さそうにしている動画を「YouTube」上にアップしたのです。

 セックスマンのメッセージが口コミで広がっているのを見て、フィフティーセントは、自分は「メディアの娼婦」かもしれないが、いい奴だというところを同じソーシャルサービスを使って、収めようとしたのです。
 これによってフィフティーセントは問題の芽を摘み、セックスマンと彼のファンをにっこりとさせ、メディアの注目を集めることに成功しました。

 ソーシャルメディア上には批判も多く転がっています。
 そうした批判にフィフティーセントは、ソーシャルメディアを使って対処したのです。
 人の心を動かすことのできる人は絆を結ぶための原則をしっかり理解しているといえます。いつも自分らしくあり、マナーに気をつけ、本心を語り、創造的に考えることが「サンキュー・マーケティング」の重要な部分といえます。

 ソーシャルメディアを利用すること、イコール、必ず企業の業績が上がる、というわけではありません。核となる実績があり、それからブランディングに着手することがまず大切です。
 マーケティングの鬼才として知られる金森氏が監訳した本書。「Facebook」には本書の公式ページ( http://www.facebook.com/thank.you.marketing )が開設されており、金森氏が出演する対談動画などがダウンロードできるキャンペーンを実施しています。
 現場で起きた様々な事例が掲載されており、ソーシャルメディアを有効活用する上で大きなヒントを与えてくれそうです。
(新刊JP編集部)



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