心のスイッチは“自分のテーマソング”で切り替える

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 頭の中がスッキリと整理できている人の思考法を伝授する『1分で頭の中を片づける技術』(あさ出版/刊)。本書を執筆した経営コンサルタントの鈴木進介さんは、現在では「頭の整理屋さん」と呼ばれるようになったが、コンサルタントをはじめた頃は整理できずに苦闘していたそうだ。
 そんな鈴木さんはどのようにして頭の整理術を身につけてきたのだろうか? コンサルタントの頭の整理術を教えてもらった。前後編2回にわたってお送りするインタビュー。今回は後編です。

■自分の登場曲は「Etupirka」と「X」

―例えばプレゼンや商談などの場面で、とっさに話をふられたときにスパッと頭の中を整理して気の利いたことを言えるようになる方法はありますか?

鈴木さん(以下略)「これも明日から急に出来るようになるというものでは決してないのですが、まず自分の頭の中に引き出しを用意してから、情報を仕入れたり、物事を考えたりしたほうがクリアになりますね。散らかっている状態から整理するのではなく、最初にもう引き出しを作っておくんです。その引き出しも、ソーシャルメディアのことなのか、女の子とのデートプランのことなのか、人によって違うと思いますが、とにかくまずは引き出しをつくっておくことがスタートですね」

―今はウェブを通してたくさんの情報を目にしますが、いろいろな人がいろいろなことを言っています。それらの情報を全て取り入れて吟味するというのは無理だと思いますし、自分にとって不必要な情報に時間をかけてしまう可能性もあります。そうした中で、自分にとって良い情報、悪い情報を判断する基準はどう作ればいいのでしょうか。

「良い、悪いのではなく一言で言えば好き、嫌いで判断するのが一番だと思いますね。感覚的に違うとか、この意見はある面で正しいけれどどうしても同意しかねるということは必ずあると思いますが、良い悪いではなく、その感覚的な側面から基準を作ったほうがいいと思います。理屈で判断することは実は簡単といえば簡単で、ロジカルシンキングであればだいたいみんな同じ結論が出ますが、それだと他人と一緒になってしまいます。
だから私が一番言いたいことは、感覚をもっと大事にしようということなんです。極端な言い方になりますが、良いか悪いかで判断がつかない、つまり判断基準を持っていなかったり、考えすぎても結果が出ないときは、好きか嫌いかで判断してみてくださいということです。何でも好き嫌いで判断したらそれはそれで問題ですが」

―鈴木さんがこれまでビジネスマンや経営者の方々と話しているなかで、どこかで自分が結構頭の中が整理できているなと思った瞬間があったと思うのですが、それはどのようなタイミングでしたか?

「タイミングというよりかは、やはり難しい言葉を誰でもわかりやすい言葉に置き換えられるようになったとき、そして情報を分類できるようになったときですね。作業として分類わけができるようになったのは大きいと思います」

―そういったことは、やはり継続しないとできないことですよね。

「そういうことで言えば、本書の中でも提唱していますが、ブログをつけることは自分の引き出しを整理する上で有効ですね。私がコンサルタントとしてパソコンを使って整理をしだした10年以上前はブログよりメルマガのほうが主流でしたが、メルマガもブログも非常に有用だと思います。ブログは記事をカテゴリ別に分けることができますし、文章にするだけで考えていたことがかなりすっきりしますよね」

―自分の考えたことを文章に落とす、と。

「そうです。だからデジタルツールとクリアフォルダというアナログツールを使い倒したことが、引き出しを作って情報を整理する力をつけるために非常に役立ちました」

―特に本書の中で面白いなと思ったのが、心のスイッチを入れるために自分の登場曲を決めるという項目です。人にはテンションをあげるために意識せずに聞いてしまう曲が少なからずあると思いますが、鈴木さんご自身の登場曲はなんですか?

「私は人前でしゃべることが多いので、そのときに心の中で流す曲は情熱大陸のテーマソングである『Etupirka』ですね。あと、どうしても強行突破しないといけないとき、気合いを入れるためにXの『X』を流します。この2つだけですね。ほとんどの場合は『Etupirka』ですが(笑)。『X』はほとんど秘密兵器というか切り札です」

―これまで読まれた本の中で影響を受けた本はなんですか?

「仕事という観点から言えばいっぱいあるのですが、その中でもやはり松下幸之助さんの本ですね。言っていることがとてもベーシックだし、シンプルですよね。特にちょっとへこんだり、調子の悪いときに読むと薬のように効くんですよ。抽象的な言葉が多いので自分に置き換えるといいですよね。例えばノートの左側に松下幸之助さんの言葉、右にその言葉に付随して自分が今日すべきことを書く。そうすれば、そのまま読書ノートになったり、TO DOに落ちていったりして活用できるんです」

―本書をどのような方に読んで欲しいとお考えですか?

「自分を見つめなおそうと思っている人ですね。また、仕事やプライベートで行き詰まりを覚えている人、進路や恋愛などで悩んでいる人など、頭の中だけで考えて答えが出ず、悩んでいる人もたくさんいると思うので、そういう人たちに是非読んで欲しいと思います。
また、年代でいえば、主に20代や30代の若手ビジネスマンにも読んで欲しいと思います。理由ははっきりしていて、他人の意見がネット上でたくさんあふれている現代の中で、そういった意見に左右されずに自分基準で物事を判断してシンプルに生きていくことのほうが、自分らしい生き方なのではないかと考えているからです。シンプル・イズ・ベストが、この本の本質だといえますね」

―では、インタビューの読者の皆様にメッセージをお願いします。

「表面的な仕事術にとらわれず、自分らしさとは何かを考えながら読んで欲しいですね。一番重要なことは不要なことを捨てる勇気をいかに持つかということですが、その勇気を持つためには、自分が好きなもの、自分の気持ちで出した答えが一番良い答えだと思います。それ以外のものは捨てるくらいの感覚を持てば、常に頭の中が整理された状態で仕事も、そしてプライベートも楽しめるのではないかと思います」

(了)


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