PS VitaよりPSPが売れている!専用ゲーム機の未来はあるのか?【デジ通】

各種販売データなどを見ると、携帯型ゲームにおける2011年の年末商戦はニンテンドー3DS用の有力ソフトが発売されたことで、本体販売が世界的に伸びた。この状況が続けばいいが、業界全体で今後は未知数と言える。

たとえば、2011年12月に発売したソニー・コンピュータエンターテイメントのPlayStation Vita日本発売週はそれなりに好調だったが、その翌週には旧機種と言えるPSPの販売にも負けるという状況が、Vita発売から一ヶ月以上も続いている。

この最大の原因は、任天堂自身も失敗と認める初期の3DSと同様のソフト不足だが、PS Vitaに関しては少なくとも今後数ヶ月間は、この状況を脱却するソフトの登場は期待できない。



■日本ではモンハンなどのキラーソフトがあるが海外では?
ニンテンドー3DS自体、過去の携帯型ゲームの1年目と比較しても好調な売り上げだ。これは2011年末にスーパーマリオ3Dランド、マリオカート7、モンスターハンター3Gなどが登場したことが影響している。

特に日本市場ではモンスターハンターの影響が非常に大きく、3DSの特徴的な機能「すれちがい通信」でもその影響が見られる。しかし、海外市場ではマリオシリーズはともかく、モンスターハンターシリーズの人気は無く、発売もされていない。

2012年中には定期的に人気タイトルの続編などが発売されるようだが、それらのタイトルが今後も世界的に本体を牽引するかどうかはわからない。

任天堂にとって強みなのは自社ソフトの開発力で、一般的にゲーム機用のソフトは発売直後にだけ販売数が集中するが、マリオシリーズなど任天堂ソフトの多くは継続的に売れる。

実際、海外市場では発売から数年経ったタイトルでも、毎年100万本以上売れているソフトが何本もある。

今後登場するソフトがこのような定番タイトルとなれば、3DS自体の普及は進むかもしれないが、スマートフォンに比較するとその規模は大きくない。

■スマートフォンと比べると規模の小さい携帯型ゲーム機
今後ほとんどすべての人が持つことになるスマートフォンでは手軽に楽しめるソフトを中心に、ゲームが楽しめるようになっている。

専用ゲーム機でも手軽に楽しめるゲームを提供し始めているが、圧倒的な数量のスマートフォン用ソフトと比べるとソフトの数自体が不足している。

ゲームは数が多ければいいわけでは無く、ゲーム自体が面白いことが大前提だし、専用ゲーム機でなければできない作り込まれたゲームは興味ないという方も多い。そのような方にも売れる専用ゲーム機が理想だ。

専用ゲーム機はPS2が発売から11年ほどで累計1億5千万台、3DS以外のニンテンドーDSシリーズが7年ほどで累計1億5千万台弱の売り上げとなっている。

一方、スマートフォンは2008年に登場したiPhone 3Gから本格化したが、発売から4年ほどでAndroidなども含めた世界の販売数は年々増え続け、2011年時点で年間5億台に迫る勢いとなっている。

つまり、専用ゲーム機の20倍以上の台数が販売されるスマートフォンの普及で、専用ゲーム機は不要と感じる方が今後も増えていくと言うことだ。

任天堂
ソニー・コンピュータエンターテイメント
アップル

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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