マンチェスター・シティFWカルロス・テベスのドラマは終わった。ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は27日午後、電話とファクスで何度も、シティのパトロンであるムバラク氏と、直接やりとりをしている。ミランはレンタルを要求した。しかし、返答はノー。ミランとシティの長い一日は、次のような流れだった。

ミランは時間を無駄にしないよう努めた。ガッリアーニ副会長は27日朝、シティに一通のメールを送った。その内容は、「テベスの件は、今日の18時30分まで待っています」というものだった。

14時頃になり、テベスの代理人であるキア・ジョオラビシアン氏のロングインタビューが、英タブロイド『トークスポーツ』で伝えられる。

「カルリートス(テベス)は、次の夏までシティに残る。我々は、3つのビッグクラブと交渉した。しかし、まだシティとの合意はない。よって、テベスは6月までシティに残留だ。クラブは彼の売却を望んだが、それは明確な金額を必要としていた。再び移籍市場が開くとき、状況が変わる。ほかにもいろいろなクラブが、彼に興味を持つはずだ」

しかし、ミランとシティの交渉は、その後も続いていた。午後、ガッリアーニ副会長は、シティのムバラク・チェアマンとの直接交渉に着手した。この交渉が続き、18時頃にはミランが楽観的なムードに包まれている。レンタルでの獲得に、希望の光が見えた。あとは正式な返答を待つだけとなった。

18時30分、ダミーコ代理人がミランのオフィスに到着した。そして、M・ロペスが正式にミランの選手となり、19時数分前にリーグへの登録が行われている。

クラブ公式テレビ『ミラン・チャンネル』で、ガッリアーニ副会長はこの日の出来事について語った。

「我々は19時に期限を設定していた。我々はシティとの合意に至らず、マキシをリーグに登録することにしたんだ。彼は優秀な選手で、我々にとってとても有用だね。そして、チャンピオンズリーグでも起用できる」

「今日は大事な一日だった。ここ数日で発生したシティとの無理解のいくつかを解決したんだ。彼らとの関係は、かなり良くなった。しかし…我慢だ。これからも人生は続く。移籍市場は、また4カ月後に開くね。どうなるか見ていこう。テベスはローマへ発つ準備を整えていた。残念だよ。我々を待っていてくれた彼には、公の場で感謝を伝えたい。18時半の時点では、テベスの交渉をまとめられると確信していた。目前だったんだ」

「テベスがシティに残るのか? 何も言わない方がいいだろう。彼はシティにいる。我々は、彼がミラノにくる予定でいた。それから状況が変わったんだ。これから数日で起こることについては、私の知るところではない。ただ、テベスのこれまでの発言には感謝している。我々も金曜の夜まで待ったのだけれどね」