恩田陸が絶賛する新人作家

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 新潮社とフジテレビジョンが主催する公募新人文学賞「第七回 新潮エンターテイメント大賞」の授賞式が25日、東京・新宿の京王プラザホテルで行われた。
 今回大賞に輝いたのは、水沢秋生(あきお)さんの『ゴールデンラッキービートルの伝説』(『虹の切れはし』から改題、新潮社より刊行中)。受賞を受けて、水沢さんは「書いた本人が言うのも変だが、すごくいいお話だと思っている。読めば心が少し晴れて、世の中いいこともあるんじゃないかと思えるようなお話なので、ぜひみなさんに読んでいただきたいと思う」とコメントした。


 しかし、新人賞受賞は作家としてのスタートラインに立ったということであり、肝心なのは今後どんな作品を残していくか、ということ。
 今回選考委員を務めた恩田陸さんは「小説の新人賞を取るというのは会社(出版社)のお金で名刺を刷ってもらうようなもの。名刺を刷ってもらった後はその名刺で営業をしなければいけないが、最近は名刺を作ってもらったことで満足してしまう人が多いように思う。この賞のたった一人の“採用担当”として、後々“誰が採用したんだ”と陰口を叩かれたくないので、水沢さんには名刺をしっかり活用してもらい、業界を背負って活躍していってもらいたい」と、新人賞を就職活動になぞらえて激励した。

 授賞式には新潮社・フジテレビジョンの関係者の他にも、前回受賞者の神田茜さんをはじめとする歴代受賞者や評論家の大森望さんなども訪れ、終始盛況だった。



 『ゴールデンラッキービートルの伝説』は、少年少女のひと夏の友情を描いた青春小説。書籍の帯に「大人のための超青春小説!」と銘打たれている通り、恩田氏も絶賛する描写力と構成力で読む者を引き込み、誰でも一つは持っている子供時代の思い出に立ち戻らせる物語となっている。
(新刊JP編集部)


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