「おじさんの仕草や言葉には、長年社会を歩いてきた人生が詰まっています。それはくだらなかったり、おもしろかったり、為になったり...と千差万別です」

 こう話すのは、書籍『おじさん図鑑』の絵・文を担当したなかむらるみ氏。同書は、いずれ「おじさん」になる若者に、まだ備わっていない「おじさん」の味わいを伝えるべく、4年間にわたり取材・観察して図鑑にまとめたもの。

 一言に「おじさん」と言っても、数多くの種類があります。あなたは、パッと想像しただけで、どのような「おじさん」を思い浮かべますか? 自分の親族や近所の「おじさん」、または、通学・通勤中にみかける「おじさん」を想像したでしょうか。

 なかむらるみ氏は、あらゆる「おじさん」を分析し、『偉いおじさん』『趣味を極めるおじさん』『いやらしいおじさん』『スポーティなおじさん』など、約50種類のパターンに「おじさん」を分けています。

■普通のスーツのおじさん

いわゆるサラリーマン。特に目立つところはないが、良くも悪くも社会と太くつながっているため、出てしまうサラリーマン的動作には、他では見られない滋味深さがある。

■案内係のおじさん
銀行や百貨店、施設などでお客様の案内をするために立っているおじさん。親しみやすさで選抜されているのか、話し好き、世話好きで、人を緊張させないたぬき顔の人が多い。姿勢はやや前のめり気味。

■半ズボン+革靴のおじさん
普段はびしっとスーツでキメているため、革靴しか持っていないおじさんが、取り急ぎズボンだけ短パンにするとこうなる。きちんとしているのか、していないのかよくわからない独特な格好である。理由はただひとつ、暑いから。

■旅行中のおじさん
夫婦で、友達仲間でと、おじさんは旅行が大好き。5人以上の大所帯で毎年どこかへ出かけたりするおじさんも多い。ジャケットは必須。野球帽が人気だが、初老になるとハットに。

■ハイウエストのおじさん
ウエストの位置が妙に高いおじさんのこと。大半がおじいさんと言えるかもしれない。腰のくびれがないために、ベルトの位置をぐいぐい上げ、胸の下まできてしまっている人も。胸、腰、お尻のラインがほぼ一直線でつい見入ってしまう。

■酔っ払いのおじさん
酔っぱらいといえばおじさんに勝るものはない。鼻を赤くしたり、立ったまま眠ったり、わかりやすい格好で酔っ払う。とてもおもしろい。ただし一部のおじさんは下ネタを挟み、いやらしく絡んでくることがあるので、女性は注意!

■何となく嫌なおじさん

特に何も危害を加えることはないであろうに、何か嫌な感じがして生理的に近寄りたくないおじさんのこと。一番の要因は目つき。じろりとした目だけ動かすのは感じが悪い。

■いやらしいおじさん
ちょいワルほどファッションがキマっていないが、妙な色気があるおじさん。世間的にはまじめ風だが、リアルに浮気や女遊びをしているのはこのタイプ。顔がほどほど二枚目。普通っぽさに潜むいやらしさが女性を油断させる。

■夫婦でいるおじさん
奥さんと一緒に外出しているおじさんのこと。何十年も連れ添った夫婦は、どこか似ている。服装はまだしも、男女の枠を超え顔まで似ちゃっている場合も。なんだかんだ言って似ているということは幸せな夫婦の証なのかもしれない。

 いかがでしょう。何となく思い当たる「おじさん」がチラホラ想像できたり......。嫌われがちな「おじさん」たちも、こういった目線で見てみると案外かわいらしかったりするものです。今度は、自分がどのような「おじさん」になるのか想像してみましょう。「何となく嫌なおじさん」や「いやらしいおじさん」には、なりたくないものです。



『「何となく嫌」なおじさんとは、若者にはまだ備わっていないおじさんの味わい』
 著者:
 出版社:小学館
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